レクサスの底力を見た!! LCコンバーチブルは日本車史上最もエレガント&ラグジュアリー

メタルトップではなくあえて幌屋根を採用

LC500コンバーチブルはクーペのエクステリアを忠実に再現するために幌屋根を採用。これは軽量化にも大きく貢献
LC500コンバーチブルはクーペのエクステリアを忠実に再現するために幌屋根を採用。これは軽量化にも大きく貢献

 2代目SCはメタルトップのオープンシステムが売りとなっていたが、LCはオーソドックスな幌屋根を採用している。

 理由は重量増を抑えるとともにAピラー角度や屋根格納部形状など、スタイリングへの影響が最小限に留められるだめだ。

 幌屋根自体は4レイヤー構造で、耐候性や遮音性は欧州勢のライバルと遜色はない。開閉はボタン1つで全行程を15~16秒で終了、50km/h内であれば走行時の開閉も可能と、このスペックも8シリーズと同等だ。

電動のソフトトップはボタン操作ひとつで15~16秒で開閉を完了する。突然雨が降り出した時でも対処することができる
電動のソフトトップはボタン操作ひとつで15~16秒で開閉を完了する。突然雨が降り出した時でも対処することができる

 911はウインドディフレクターも電動化されているが、LCと8シリーズは開口面の大きさもあって、手動式となっている。

 LCの外装はクーペより1色多い11色、幌屋根はブラックとタンの2色、内装は3色から選択できる。

 とはいえ、911はより多くの選択肢があり、8シリーズにはユーザーの希望にこと細かに応じるオプションが用意されており……と、同クラスのライバルの動向をみるにちょっと寂しいのも事実。

 内装も対外的な表現のひとつとなるオープンカーならなおのことだろう。

クーペにないLC500コンバーチブルの専用色がテレーンカーキマイカメタリック。茶系のオーカーというインテリアカラーとフィット
クーペにないLC500コンバーチブルの専用色がテレーンカーキマイカメタリック。茶系のオーカーというインテリアカラーとフィット

60台限定の特別仕様車はすでに完売

 とはいえ、シートのステッチやベルトキャッチの加飾など、造作は見られることをきちんと意識して作られている。

 象徴的なドアインナーのドレープトリムは、さすがにアルカンターラの耐水性、そしてホコリや日差しによる色飛びが懸念されるため、別素材に改められた。

 ちなみにLCはコンバーチブルの発表当初、限定60台の特別仕様が用意されていた。ボディカラーは構造発色のストラクチュラルブルー、そして紺の幌に白/紺の内装と全てが専用の設えとなるそれは、クーペの既納ユーザー枠も一般枠もすでに完売となっている。

デビュー時に60台限定の特別仕様車として設定されたStructural Blue(ストラクチャラルブルー)はすでに完売している
デビュー時に60台限定の特別仕様車として設定されたStructural Blue(ストラクチャラルブルー)はすでに完売している
特別仕様車の専用インテリアカラーとしてライムストーンが設定されている。ホワイトとブルーのコントラストの特別感がハンパない
特別仕様車の専用インテリアカラーとしてライムストーンが設定されている。ホワイトとブルーのコントラストの特別感がハンパない

5L、V8のみでハイブリッドの設定はなし

 年次改良を重ねるLCは、今年、軽量化や操縦性の向上を狙って足回り部品を中心に細かな見直しが加えられた。コンバーチブルはその車台を基に更に要所にブレース&ガセットを加えて補強している。

 搭載するパワートレインは2UR-GSE、つまり自然吸気の5L、V8で、クーペには用意される3.5L、V6ハイブリッドは設定されていない。

LC500コンバーチブルのトランクスペースは広くはないが、リアシートとトランクを複合で使用すれば、2人の旅行に行く荷物なら問題ないレベル
LC500コンバーチブルのトランクスペースは広くはないが、リアシートとトランクを複合で使用すれば、2人の旅行に行く荷物なら問題ないレベル

 個人的には他にない個性という点で、ハイブリッドがあってもよかったのではとも思ったが、聞けば従来のバッテリースペースを幌の格納用に使っているため、2シーター化が必須になるという。確かにそれはLCのコンセプトに相反するところだ。

 そして開発陣としては、ともあれ今や希少な自然吸気の大排気量マルチシリンダーを特等席で味わってもらいたいという想いもあったという。そのためにレゾネーターにも工夫が施されている。

次ページは : 最大のライバルがBMW8シリーズカブリオレ

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!