最大のライバルがBMW8シリーズカブリオレ
LCコンバーチブルの走りはクーペに対して100kgの重量増加分が乗り心地の側にプラスに働いている。ズシッと地面に根を張った安心感がありながら、操舵に対してのカチッとした応答感はクーペと遜色ない。
不快な振動や捻れ感、ドラミングノイズなどオープン化の弊害は皆無で、クーペと同様、バネ下の残響もバネ上の不用な動きも抑えられ、ゆったり走ってもすっきりと感じられる乗り味を実現している。
もちろんハンドリングについては重量増加分の影響は現れてはいるものの、峠道を気持ちよく走るレベルでいえば大きな影響はない。
このドライブフィールをみるに、LCコンバーチブルの純然たるライバルはやはり8シリーズカブリオレになるだろう。
911カブリオレはスポーツ性がひとつ頭抜けるが、ADASを筆頭に両車と同等の装備に合わせていくと価格帯もそれなりに駆け上がる。
マセラティやアストンマーティンの価値観と同列
そんな相関関係の中で、LCコンバーチブルを選ぶ最大の理由は、開発陣の狙いどおり、自然吸気V8のサウンドやフィーリング、パワーの伸び感といった数値化されないところの魅力だろう。
スポーツカーとは一線を画するGT的な優雅さを売りにしながらも、最も心惹かれる魅力を放つのはやはりエンジンにある。
それこそマセラティやアストンマーティンのような価値観と同列にいる、LCコンバーチブルはそういう日本車だと思う。
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