プリウスα タンクなど販売終了… 混迷の新車市場最新ニュース

 毎月200店以上の新車ディーラーを回り「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。

 今回まずは続いて静かに進むトヨタの車種統廃合について、またここにきてジムニーが過去最高レベルの売上、というニュースも。ということは…納期も??

 ほか、国内メーカーの「今」を盛り沢山の内容でお伝え!!!

【画像ギャラリー】アリア プリウスα… 注目必至のトピックと話題に上がったモデルをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年8月のものです
文:遠藤 徹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年9月10日号


■トヨタ プリウスαは8月末に一部改良… しかし??

 トヨタは8月末にプリウスαを一部改良します。

 今回の改良は、法規対応によるヘッドランプのオートライトシステムの採用や、ボディカラーや装備の簡素化などが行われます。売れゆきのよくないボディカラーや、パノラマルーフ仕様が廃止になる予定です。2列シートと3列シートのある仕様構成は従来通りで変更はありません。

 この改良型が生産開始するのは8月27日で、発表・発売はその直後になる見通しです。

 同モデルは発売後9年以上が経過していて、世代交代の時期がきていますが、まだ次期型の投入予定はなく、生産を継続している状況にあります。しかしなから、2021年末までにモデルを廃止する見通しです。

一部改良されれば実に2017年11月以来となるトヨタ プリウスα

■トヨタ プレミオ/アリオンは2Lエンジン車を廃止

 プレミオ/アリオンはこのほど2Lモデルを廃止し、1.8L&1.5Lモデルのみになりました。

 また、この2車は今、受注がある程度たまった時点で組み立て、納車する方式になっているため納期が長くなっています。7月下旬現在の納期は両モデルとも10月上旬となっているのです。

 そして、プレミオ/アリオンは2021年早々にも両モデルとも生産中止になると思われます。これによってトヨタブランドのセダンは、カローラ、カムリ、クラウンのみとなります。

プレミオ/アリオンはこれまであった2Lモデルが廃止され、1.8L車と1.5L車のみのラインナップに縮小された。来年にも生産中止になるか?

■トヨタ カローラアクシオ&フィールダーはしばらく継続販売

 トヨタは昨年9月にカローラシリーズをフルモデルチェンジしても、従来モデルのカローラアクシオ&フィールダーを継続販売しています。価格が安くて5ナンバーサイズのため、法人向けやレンタカー用としてニーズがあるためです。

 ただ当初、継続するのは1年程度の予定だったのですが、カローラアクシオ&フィールダーは9月1日にヘッドライトスイッチの法規制対応による一部改良をします。法人需要がまだあり、1年経過後もしばらくまた継続して生産販売する見込みです。

 1.5Lのガソリン車とハイブリッド車の格安モデルに限定し販売しており、受注台数がある程度たまった段階で生産、納車する方式を取っています。法人だけでなく一般ユーザーも購入できますが、納車は3カ月程度待たされる場合が多いようです。

旧型カローラのカローラアクシオ&フィールダーは継続販売されているが、売れゆき好調のため、当初の予定を延長してもうしばらく販売される

■トヨタ ルーミー/タンクはタンク廃止で、ルーミーに一本化

 トヨタは9月15日、ルーミー/タンクをマイナーチェンジしますが、この時にタンクを廃止し、ラインナップをルーミーに一本化します。

 タンクのスポーツ&上級バージョンはフロントデザインを残してカスタムモデルとして継続するのですが、タンクの名称は廃止します。標準モデルは従来のルーミーが継続することになります。

トヨタ ルーミー
トヨタ タンク

 今回の改良は、パーキングブレーキを足踏み式から、電子制御タイプに切り替えるのが大きなポイントです。さらに、先進安全装備のセンサーを新型カメラに切り替えて検知性能の向上を図ります。

 ボディカラーは従来の9色から7色のラインナップに再編します。なお、8月上旬から価格を決めて、先行予約の受付をスタートさせています。

■スズキ ジムニー&ジムニーシエラ 過去最高レベルの販売実績!!! 納期も…??

 現行型ジムニー&ジムニーシエラは2018年7月のフルモデルチェンジから2年が経過しています。

 しかし、両モデルは国内向けに月産5000台規模で増産し、供給体制を拡大しているにもかかわらず、依然1年以上の納車待ちが続いています。

 6月の販売実績は、ジムニーが3551台、ジムニーシエラが2028台、合わせて5579台と過去最高レベルの台数を実現しています。

現行型のジムニー/ジムニーシエラはデビューから間もなく2年を迎えるが人気は衰えず、納期が1年待ちと長い納車待ち状態が続いている

 これは軽自動車のジムニーだけでも、アルトよりも多い台数です。ジムニーシエラの販売台数は、トヨタのC-HRやクラウンといった有力モデルを超えています。

 しかも発売後2年も経過しての実績ですから、史上空前のヒットといっても差し支えないでしょう。直接のライバル車が存在しないため納車待ちが長くても、ほとんどキャンセルはないようです。

■スズキ 新型ハスラーが引き続き販売好調で納期4カ月待ち

 年初に発売した新型ハスラーが引き続き好調な売れゆきを見せており、最近では納期が4カ月待ちにまで延びています。

 今年1~6月の月販平均は6236台で前年に比べて25.9%の大幅な増加となっています。

 コロナ禍による営業活動の自粛で、新車市場は多くのモデルが激減状態にあるわけですが、こうしたなかで新型ハスラーの健闘ぶりは目立っています。

 6月の届出台数は7875台で軽自動車の銘柄別販売ランキングはN-BOX、スペーシア、ルークスに次いで4位となっているのです。

 6月に発売されたライバルのダイハツタフトが追撃の構えを見せていますが、当分は大きく引き離しそうな状況です。

ジムニー・ジムニーシエラと並びこちらも絶好調のスズキ ハスラー。納車を待っている立場としてはツラいところ!!?

■ダイハツ、9月15日にトール一部改良

 ダイハツは9月15日、トールを一部改良します。今回の改良は安全対策強化、利便性の向上、グレード構成の再編などが行われます。

 安全対策は先進安全装置用カメラを検知精度の高い新型に変更します。利便性はパーキングブレーキを電子制御化します。

 グレードの再編は特別仕様車「リミテッド」を廃止します。こちらは一旦廃止しますが、1年後には別の仕様内容で復活させる可能性があります。

 なお、改良モデルの正式な受注受付は9月19日から本格的に開始します。

2018年11月以来の一部改良となるダイハツ トール

■日産、本格的な「復活のシナリオ」は1年スライド?

 2020年度と思われていた日産の国内販売における復活劇は1年程度先送りされる見通しとなっています。ニューモデルの投入時期が遅れ、納期が大幅にずれ込み、販売実績が上げられない状況になっているためです。

 今年度分に販売で貢献できる新型車は当初、軽自動車のルークス、コンパクトSUVのキックス、新型電気自動車のアリア、次期型ノート、次期型エクストレイル、新型軽ベースの電気自動車など6車種とみられていました。

来年 2021年中頃の販売開始がアナウンスされたアリア

 ところが実際はルークス以外、発売が先送りされたり納期が遅れたりして実際の販売が思うように進まず、本格的な攻勢は2021年度にずれ込みそうな状況になっています。

 キックスのように受注が1万台規模と好調に立ち上がっても、輸入モデルのために輸送に時間がかかり、納期が来年の2月以降にずれ込んでいるケースもあります。アリアは7月15日に発表しましたが、発売は1年後に先送りされています。

 今秋一新予定だった次期型ノートも、投入が年内ぎりぎりないしは来年早々と遅れそうな見通しです。理由は、コロナ禍によってサプライヤーからのパーツの供給が滞りがちになっているためです。

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