ポルシェのSUVは古くても迫力満点 100万円以下のカイエンは買っても大丈夫か?

購入の決め手は履歴がしっかりしていること

【ポルシェカイエンの新車価格(2003年9月時点)】
・カイエン:599万円(6MT)/659万円(6AT)
・カイエンS:800万円(6MT)/860万円(6AT)
・カイエンターボ:1250万円(6AT)

 現在、初代カイエンの中古車の流通台数は約151台で3カ月前のピークだった約178台と比べると減少傾向となっている。流通している中古車の平均走行距離はこの3カ月の間約7.6万kmで横這いとなっている。

 そして平均価格は3カ月前の時点では約147万円だったが、現在は約159万円まで値上がり傾向となっている。現在初代カイエンの中古車の価格帯は約58万〜約630万円と非常に幅が広い。

100万円以下で購入できるカイエンのほとんどは標準グレードとなるが、上級モデルのS、トップグレードのターボも存在している
100万円以下で購入できるカイエンのほとんどは標準グレードとなるが、上級モデルのS、トップグレードのターボも存在している

 300万円以上の高価格帯にはターボ、そしてGTSが連なっている。

 そのいっぽうで100万円以下のプライスを付けている初代カイエンは約30台で、グレードはカイエンSが約10台と最も多く、次いで3.2カイエンが約8台、そしてターボが約6台そして3.6カイエンが約5台となっている。

 走行距離は5.6万〜約18.6万kmで半数以上が10万kmオーバーとなっている。ポルシェで100万円以下というプライスの中古車なのだから、これくらいのことで驚いていては購入できない。

初期モデルはすでに18年が経過しているため古さはあるが、ポルシェらしい機能美溢れるインテリアは満足感が高い
初期モデルはすでに18年が経過しているため古さはあるが、ポルシェらしい機能美溢れるインテリアは満足感が高い

 走行距離が延びているということは、それだけ乗られていたということの証明だ。新車からの整備記録簿でこれまでのメンテンス履歴がしっかりと確認できれば10万km超の走行距離は恐れる必要はない。

 しかも手放す前に前オーナーが様々な消耗品をしっかりと交換しているのであれば、しばらくは大きな出費はないという可能性も高くなる。走行距離が延びているからこそ、これまでの履歴がしっかりとしているかどうかが購入の決め手となるのだ。

カイエンは全長4782×全幅1950×全高1700mmと大型なので、ラゲッジも広く使い勝手に優れている。これこそ911にはない魅力のひとつ
カイエンは全長4782×全幅1950×全高1700mmと大型なので、ラゲッジも広く使い勝手に優れている。これこそ911にはない魅力のひとつ

ポルシェカイエンの最新中古車情報

修理費が車両価格より高くなるケースもある

 初代カイエンのトラブルの発生箇所として多く挙げられているのが、クーラントパイプからの水漏れ。ゴム部品なので、経年劣化によるトラブルが多くなっているようで、修理代は約15万〜約30万円になるようだ。

 また、デフのオイル漏れも多く発生しているとのこと。オフロード走行時に路面から出っ張った石などによってデフケースを破損した場合や、オイルシールの劣化などによってデフオイル漏れが起きるのだ。

カイエンはオフロード性能も優れているので、本格的なオフロード走行をしているケースもある。クルマを選ぶ際は下回りのチェックは必須項目
カイエンはオフロード性能も優れているので、本格的なオフロード走行をしているケースもある。クルマを選ぶ際は下回りのチェックは必須項目

 従って購入時にクルマの下回りをチェックし、凹みなどがないかしっかりチェックしておきたい。

 100万円で手に入れることができるようになった初代カイエン。

 しかし新車時価格は1000万円近い高級車だ。購入価格より修理代のほうが高額になることもあるので、購入費用に加えて、修理費用も用意しておくくらいの気構えで購入したい。

古くなってもポルシェ初のSUVのカイエンの存在感は抜群。100万円以下でもてにはいるようになったのは朗報だが、故障時の修理費は高いと覚悟が必要
古くなってもポルシェ初のSUVのカイエンの存在感は抜群。100万円以下でもてにはいるようになったのは朗報だが、故障時の修理費は高いと覚悟が必要

【画像ギャラリー】有無を言わせぬ威圧感 見る者を圧倒する存在感は相変わらずの初代カイエンの詳細チェック!!

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