三菱ミラージュ6
販売期間:1991~1995年
三菱の主力モデルとなっていたミラージュは、1991年秋にランサーとともにモデルチェンジし、オーバルシェイプの美しいボディに生まれ変わった。商品コンセプトは「虚飾を廃したシンプル&リッチな次代のベーシックカー」だ。
ボディタイプも整理し、3ドアのハッチバックと4ドアセダンに絞っている。4ドアセダンは3ドアよりホイールベースが60mm長く、先代より全長も長い。
ディーゼルやキャブ仕様もあるが、主要グレードのエンジンはDOHCD4バルブ化された。1.5Lと1.6Lエンジンを用意するが、業界を驚かせたのは世界最小のV型6気筒DOHC4バルブエンジンをラインアップしていたことだ。
サイクロン6と呼ばれた6A10型エンジンは排気量1597ccで、ミラージュとランサーの4ドアセダンに搭載された。バブル期ならではの大胆な戦略と言えるだろう。
精緻でスムースなパワーフィールに驚嘆したが、排気量が小さいためトルク感は乏しかった。そのためパンチがないように感じられる。
案の定、販売は低迷した。次の世代にもV型6気筒エンジンは用意されたが、排気量を1.8Lへと拡大している。今の時代の感覚では考えられないほど贅沢なマルチシリンダーエンジンだ。今なら当時以上にセンセーションを持って迎えられたはずである。
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