■海を渡って蘇った新型レビンとは?

中国の日本車事情の説明がだいぶ長くなったが、2018年11月の広州モーターショーで登場した2代目モデルとなる現行レビンも、中国で販売されるカローラの兄弟車で、カローラとの違いは初代モデルと同様だ。
クルマ自体は欧米仕様のカローラセダンを中国仕様にしたものなので、現行型から3ナンバーボディとなった日本で販売されるカローラセダンよりホイールベースを含めた全長、全幅は大きい。
インテリアは基本的に日本のカローラセダンと共通だが、ダッシュボード上に置かれるモニター付きのディスプレイオーディオに加え、現行プリウスPHVのような上下に長いモニターも設定される。
パワートレーンはCVTと組み合わされ、レビンでは185Nmの最大トルクに由来する185T系、カローラではD4-T系のグレード名になる1.2L4気筒ターボエンジンと、レビン/カローラともにデュアルエンジン系という妙に中国らしいグレード名となる現行プリウスなどと同じ1.8Lの2モーターハイブリッドの2つだ。

さらにレビン/カローラともに先代プリウスPHVに近い存在となるプラグインハイブリッドもデュアルエンジンE+のグレード名を使い、先代モデルの継続生産という形で設定されている。
中国での価格はグレード、装備による差はあるが、レビン/カローラともに実質的には同等で、レビンでは1.2L 4気筒ターボ車が185T/11万5800元(約180万2000円)からで、ハイブリッドのデュアルエンジン/13万3380元(約208万2000円)から。
先代モデルとなるプラグインハイブリッドのデュアルエンジンE+/20万3800元(317万1000円)の車両価格に1万元(約15万6000円)の補助金があるので、実質301万6000円からとなっている。
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カローラというクルマは実によくまとまったクルマなので、中国でも人気なのはよく分かるが、特にレビンが売れているのはスタイルがより支持されている、値引きに代表される販売条件がカローラより有利といった事情があるのかもしれない。
いずれにしても20年前に絶版となった2ドアだったかつてのレビンは、14年後に中国で復活し、その6年後には中国で人気車となっていることを今頃どこかで驚きながら喜んでいるのではないだろうか。
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