今やジムニーだけの絶滅危惧種 日本の個性派3ドアSUV列伝

トヨタRAV4

販売期間:1994~2000年

3705mmの超ショートボディは、スポーティ感にあふれていて、当時のオフロード4WDに一石を投じた。初代RAV4はクロカンというよりもクーペ的存在だった
3705mmの超ショートボディは、スポーティ感にあふれていて、当時のオフロード4WDに一石を投じた。初代RAV4はクロカンというよりもクーペ的存在だった

 現行モデルが大ヒット中のRAV4だが、初代がデビューしたのは26年前の1994年。シティオフローダーの元祖的存在である。

 全長3705mmというショートボディはスポーティかつオシャレだった。当時CMキャラクターにSMAPの木村拓哉さんを起用したことで、女性からの注目度は絶大だった。

 日本にはプレリュードに代表されるデートカーが一大ブームとなったこともあったが、RAV4は女性が乗りたい、または乗せてもらいたいクルマのナンバーワン的存在で、デートカーの再来と言われた。

室内も広くはないが、デートカーとして使うには充分だった。写真は左ハンドルの北米仕様。アメリカでも若者に人気となった
室内も広くはないが、デートカーとして使うには充分だった。写真は左ハンドルの北米仕様。アメリカでも若者に人気となった

 RAV4はシティオフローダーで、見た目はナンパグルマだったが、実はオフロード性能もしっかりとしていて、侮れない実力を持っていた。

 ユーザーのニーズに応え、ボディを延長した5ドアが追加されたが、RAV4らしかったのは3ドアだった。

 ちなみにRAV4は2代目にも3ドアモデルがラインナップされていた。

トヨタランドクルーザープラド(3代目)

販売期間:2002~2009年

次期モデルについてはわからないが、日本で販売された最後の3ドアプラドは先代モデル。ラグジュアリー性とスポーティ性を兼ね備えていた
次期モデルについてはわからないが、日本で販売された最後の3ドアプラドは先代モデル。ラグジュアリー性とスポーティ性を兼ね備えていた

 ランドクルーザープラドは、歴代モデルに3ドアと5ドアの両方をラインナップしてきた。3ドアは軽快でスポーティな走り、5ドアは利便性と乗降性、スタビリティの高い走りがそれぞれセールスポイントとなっている。

 しかし、現行のプラドには3ドアが設定されず、5ドアのみとなってしまった。海外では3ドアが設定されているところもあるようだが、日本でプラドの最後の3ドアは先代モデルということになる。

 先代プラドの3ドアは2.7Lと3.4Lのガソリンエンジンと3Lディーゼルというラインナップで、RX、RZというグレードが用意されていた。

 ボディサイズは全長4340×全幅1875×全高1870mm、ホイールベースは2455mmで、5ドアよりも全長が375mm、ホイールベースが335mm短い。3ドアは全幅こそワイドだが、非常に扱いやすかったのが魅力だ。

 販売面では圧倒的に5ドアのほうが売れていたため、3ドアはタマ数が少なく、中古マーケットでも高値安定傾向にあるという。

タフさはロングボディの5ドアと変わらず、ショーとホイールベースによってキビキビとした走りとコントロール性のよさが3ドアの魅力
タフさはロングボディの5ドアと変わらず、ショーとホイールベースによってキビキビとした走りとコントロール性のよさが3ドアの魅力

ダイハツロッキー

販売期間:1990~1997年

パッと見は武骨だが、簡単に脱着できるレジントップを採用するなど遊び心もあった初代ロッキー。走らせれば本格オフローダーの顔を持っていた
パッと見は武骨だが、簡単に脱着できるレジントップを採用するなど遊び心もあった初代ロッキー。走らせれば本格オフローダーの顔を持っていた

 トヨタライズの陰に隠れているが、ダイハツがトヨタにOEM供給しているクルマで、異例のヒットモデルとなっているロッキーだが、初代モデルは1990年にデビュー。

 つまり、ロッキーの車名は約23年ぶりに復活したのだ。

 初代ロッキーは、ダイハツの本格コンパクトクロカンで、簡単に脱着できるレジントップの3ドアモデルだった。そのラダーフレームも超本格的で、隠れた実力派と言われていた。

 初代ロッキーは、現行ロッキーのようには売れていない。それは武骨すぎたのが最大の要因だろう。同じ武骨でもエスクードはまだ洗練されていた。しかも先に出たことでマーケットを開拓できた。

 さらにRAV4、CR-Vの登場が決定打となり轟沈してしまった。

 今武骨なクロカンが受けているが、時代に合っていなかったのが不運だった。

フロント以上に武骨なデザインのリア。背面タイヤが似合っている。残念ながらエスクード、RAV4、CR-Vのように売れることはなかった
フロント以上に武骨なデザインのリア。背面タイヤが似合っている。残念ながらエスクード、RAV4、CR-Vのように売れることはなかった

【画像ギャラリー】日本での販売を切望!! 復活して大ブレーク中のブロンコは非5ドアSUVの期待の星!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!