セダンからSUVへ…アメリカはどうだったの? 潮流の変化を先駆国に見る


プレミアム化を経てダウンサイジングがトレンド

BMW X5はBMW初のSUVとして2000年にデビュー。5シリーズがベースで、ラグジュアリー性とスポーツ性を両立してライバルに多大な影響を与えた

 続く、2000年代からのアメリカSUV第二期はプレミアム化の時代だ。

 きっかけとなったのは、BMW「X5」だ。先に市場参入していたメルセデスベンツ「M」に比べてスポーティな走りが評判となった。

 さらに、ポルシェ「カイエン」の登場によってプレミアムSUV市場は一気に活性化。米ビック3(現在のデトロイト3:GM、フォード、ステランティス)、日系プレミアム3 (レクサス、インフィニティ、アキュラ)、さらに韓国ヒュンダイ/キアがごぞって、セダンからSUVへのシフトを加速させた。

初代ポルシェカイエンは2002年にデビュー。スポーツカーメーカーのポルシェのSUVという付加価値は大きく、アメリカだけでなく世界的にヒット

 このモデル用域を、セダンとSUVの融合的な商品イメージとして、クロスオーバーSUVと呼ぶことが多い。  

 時代は進み、2010年代に入ると、SUVのダウンサイジングがトレンドとなる。2000年代までのSUVは、庶民派C/Dとある程度共存共栄していたが、この時期に「RAV4」と「CR-V」の存在感が一気に上がり始めた。

セダンではトヨタカムリがトップセラー

 直近での2019年全米自動車販売実績をモデル別で見ると、トップはフォード「Fシリーズ」(90万台)、以下、ラムトラックス(63万台)、GMシボレー「シルバラード」(57万台)と、フルサイズピックアップトラックが上位を占める。

 次いで、4位からはトヨタ「RAV4」 (49万台)、ホンダ「CR-V」(38万台)、日産「ローグ」(35万台)、GMシボレー「イクイノックス」(34万台)と、SUVが続く。

セダン受難の時代にあって、トヨタカムリは2019年にアメリカで34万台を販売して健闘している。2019年日本では1万9221台だった

 このセグメントは長年、コンパクトSUVと呼ばれてきたが、プレミアムSUVからのダウンサイジングを受けてボディサイズの大型化が目立つ。

 さらに8位から、トヨタ「カムリ」(34万台)、ホンダ「シビック」(33万台)、トヨタ「カローラ」(28万台)と続くように、アメリカ市場全体でセダンからSUVへ大きくシフトしていることが一目瞭然だ。

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