レヴォーグ MIRAI ホンダe… プロが今狙っているクルマ&射止めたクルマとその理由

■トヨタ RAV4 PHV(石川真禧照/自動車評論家)

 次の時代を見据えてのクルマ選びとなると、EVかプラグインハイブリッドだ。

 幸運にも国産車と輸入車のアルバムを制作しているので、試乗と撮影を兼ねてEVやプラグインハイブリッドの最新モデルに次々と乗っている。

 EVで気になるのはやはり、1回の満充電でどのくらいの距離を走行できるかだ。

 車両価格もまだ安いとはいえない。さらに心臓部のバッテリーも日進月歩で研究が進んでいる。携帯電話の電池が進化し続けているのと同じように。

 なので、EVは“待ち”だ。そうなるとプラグインハイブリッド。これもバッテリーで走行できる距離と、走りながらの充電性能がポイントだ。

 各社のプラグインハイブリッドに試乗したが、トヨタ RAV4 PHVのEV走行95kmは魅力的。でも年度内生産終了で買えるクルマがない。

RAV4PHVは今年6月登場。すぐに年内の生産予定台数を完売して受注を一時停止。価格469万円~
RAV4PHVは今年6月登場。すぐに年内の生産予定台数を完売して受注を一時停止。価格469万円~

■ホンダe(渡辺陽一郎/自動車評論家)

 ホンダeに試乗した時、「楽しい、欲しい」と思った。

 モーター駆動だから、アクセル操作に対する反応が機敏で瞬発力も高い。後部にモーターを搭載する後輪駆動だから、峠道などでは車両の向きを鋭く変えられる。

 全長が3.9m弱とあって街中でも運転しやすく、最小回転半径は4.3mに収まる。しかも5ドアハッチバックだから実用的だ。

 最近の新型車はどれも想定の範囲内に収まるが、ホンダeだけは新鮮に感じた。

 しかし今買うには問題もある。欧州では1年間に1万台を販売する計画なのに、日本では1000台(1カ月に83台)に留まる。

 第1期、第2期とマンションのような受注を行っていて「11月下旬時点で第2期も完売したから納期は不明」とする販売店が多く、マトモに買えない状態だ。

ホンダeは今年10月に発売。価格は451万~495万円。11月5日から第2期オーダーを開始中
ホンダeは今年10月に発売。価格は451万~495万円。11月5日から第2期オーダーを開始中

■マツダ MX-30(島崎七生人/自動車評論家)

 V6の3Lセダン(アルファ166)から2気筒のチンクに乗り換えて5年目。達観したカーライフにもようやく慣れた。

 ところが一昨年、骨盤骨折を経験してから、心身ともに癒やされるクルマが本当は望ましい……と感じるようになった。

 そこでマツダMX-30。このクルマがいいのは、同車のコンセプトどおり、乗っていて“気持ちがととのう”こと。

 すっきりした室内空間に包まれ、穏やかな乗り味を体感しながら走っていると、本当に心が静まる。気持ちが落ち着く。

 付け根が手前にある立ったAピラーや、昔のクルマのようにダッシュボード上面とボンネットが繋がった光景も馴染む。

 クルマというよりスマートな移動体。とはいえ、すぐには注文書にサインできる情勢にないのが残念。

今年10月に発売されたマツダMX-30。価格は242万円~。EV仕様は2021年1月に発売予定
今年10月に発売されたマツダMX-30。価格は242万円~。EV仕様は2021年1月に発売予定

【番外コラム】最近私、コレ買いました!

 次は何を狙っているのかを聞いたところ「最近買って納車済み!」という自動車評論家もいた。その購入理由は?

●スバル レヴォーグ(まるも亜希子/自動車評論家)

 11月27日、たった今納車されました! 新型レヴォーグのSTIスポーツEX、カラーはWRブルーです。初ドライブした興奮状態のまま書いております! 思えば今年(2020年)3月に引っ越し、自宅周辺の道が超絶に狭くなったことと、娘が5歳になり、独身時代から10年乗ったCR-Zでは手狭になったことから、「取り回しがラクで、後席の子供が安全なクルマ」探しがスタートしたんです。

 それなら、日本の道、日本のユーザーを真摯に思って開発された新型レヴォーグは、まさにピッタリの1台。最終プロトタイプに試乗して、走りも乗り心地も装備も素晴らしいと感動し、心が動きました。

 でも本当に買うぞと決めたのは、実はディーラーに行ってからなんです。東京スバル中野店の四方店長、担当をしてくださった毒島さんのご対応が素晴らしく、「ぜひこのお店で愛車を買いたい」と思わせてくれたのが最後の決め手。これから、スバリスト目指して頑張りま~す!

新型レヴォーグが納車された11月27日に購入した販売店で、販売店の店長と担当営業マン、そしてまるもさんの夫で自動車評論家の橋本洋平さんと記念撮影
新型レヴォーグが納車された11月27日に購入した販売店で、販売店の店長と担当営業マン、そしてまるもさんの夫で自動車評論家の橋本洋平さんと記念撮影

●ホンダe(片岡英明/自動車評論家)

 東京モーターショーで間近に見た時に、ひとめ惚れして購入を決意したのがホンダ初の量産EVのホンダeだ。愛らしい外装デザインにハートを撃ち抜かれたが、先進的なコネクティビティと多彩なインフォテインメントにも強い興味を抱いた。

 また、EVはいいことばかりが伝えられるが、地球温暖化に大きな影響を与えるCO2の排出量は、生産する時に意外にも多い。ホンダeは電池容量を抑えているので、その点についても良心的だな、と感じたのである。

 日本は販売台数が少なそうだったので、価格やグレードが発表される前にオーダーした。案の定、バックオーダーを抱える人気者になっている。予想したより発売は遅かったが、本誌の発売間際にスパークイエローのホンダeが無事に我が家のガレージに収まった。この冬、気持ちいい走りを楽しんでみたい。

今年8月に発表され、10月30日に発売されたホンダe。片岡氏の愛車は本誌締め切り直前に納車された
今年8月に発表され、10月30日に発売されたホンダe。片岡氏の愛車は本誌締め切り直前に納車された

●ボルボXC40リチャージ プラグインハイブリッド(桂 伸一/モータージャーナリスト・レーシングドライバー)

 試乗会で初乗りし、アクセルを軽く踏んだ瞬間にモーターでしか味わえない高トルクによるウルトラ軽快な加速に即効で虜に……。その時の愛車にいくら追金すれば、コイツに乗り換えられるのか? 仕事そっちのけでディーラーに電話交渉!!

 その時の愛車はボルボXC40T5 Rデザイン。デビューと同時に購入して早2年。気に入っていたのでまだまだ乗るつもりだったが……。

 それでまた買ったのもボルボXC40だが、今度は初のリチャージPHEVモデルだ。バッテリー残量があるうちはほとんどEV走行ができ、その無音の瞬発力や加速Gの魅力に一撃でヤラレてしまった。

 エンジンは1.5L3気筒ターボで、7速DCTと組み合わせて、小気味よく走る。サウンドも現状、最も3気筒感が少ないいい音色!!

 10月納車なので、まだそれほどつき合ってはいないが、買って大正解の一台である。

ボルボXC40リチャージプラグインハイブリッドは今年8月に2021年モデルで新設定。「買い替えて大正解」と桂氏
ボルボXC40リチャージプラグインハイブリッドは今年8月に2021年モデルで新設定。「買い替えて大正解」と桂氏

【画像ギャラリー】各モデル別カットも掲載! プロが見初めた10台をギャラリーでじっくり見る(50枚)

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