軽はずみでお試し厳禁!! クルマにまつわる危ない疑問

 クルマの運転に危険は付き物だ。事故することもあれば、クルマが壊れることもある。

 そのいっぽうで、走行中にエンジンをきったらどうなる? といったちょっと危ないけど、クルマがどうなるのか疑問に思えることはいろいろある。

 本企画は、危険を回避する、安全運転につなげる意味で、自分では試したくないけど、その真偽を知りたい、という疑問を取り上げ、永田恵一氏が考察していく。

文/永田恵一、写真/ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】クルマのSOSサインを見逃すな!! 絶対に覚えておきたいクルマの警告灯 


走行中にエンジンを切る

燃費を稼ぐために長い下り坂でエンジン切って走行するのは大変危険。ステアリングは重く、ブレーキも数回踏むと激しく重くなり事故の要因となる

 昔は燃料節約するエコドライブとして、下り坂や赤信号になる直前、走行中にエンジンをカットするドライバーもいると聞いたものだが、走行中にエンジンを切るのは、危険を伴うのでクルマが暴走した時以外はやってはダメ。

 では、実際にどうなるのか?

 当然ながらアクセルが効かなくなる。

 エンジンが止まることで油圧や電動のアシストが作動しなくなるため、パワステが効かなくなる。パワステがなくても操舵することはできるがかなりの力が必要で、パワステなしの重いステアリングで、パニックになることも充分にある。

 そしてブレーキ。ブレーキの踏力をアシストしてくれるサーボは、エンジンが切れた状態でも2~3回踏む程度のアシストは残っているが、それ以降はフットレストを踏んでいるのかというほどブレーキが重くなり大きな踏力が必要になる。

 ノンアシストのステアリング、ブレーキとも急な飛び出しなどに対して即座に対処できるレベルではないので非常に危険だ。

 現在はエンジンのオン/オフはスターターボタン式が主流になっているが、昔ながらのキーを捻るタイプのクルマの場合は、走行中にエンジンを切る時に一気にキーを捻るとアクセサリーポジションを飛び越えてロックポジションとなり、ステアリングロックされて操作不能になるので特に注意が必要だ。

キーを捻るタイプは写真のとおり、0:オフ、I:アクセサリー、II:オン、III:セルモーター始動の4ポジションある。IIから一気に0にするとハンドルロックとなり操作できなくなる

パーキングブレーキをかけたまま走り続ける

レバーを引くタイプのパーキングブレーキは、完全にリリースしてない状態で走行するケースが起こりうる。慣れないクルマの場合は特に注意が必要

 これは故意でやる人はいないだろうが、意外なほどウッカリやってしまいがち。特にレンタカーなど自分のクルマではないクルマを運転する時は要注意だ。

 パーキングブレーキをかけたまま、つまり解除せずに走行すると、リアのブレーキが効いた状態なので当然加速が鈍くなるし、燃費も悪化する。

 そんな状態で走行を続けると、ブレーキが過熱してフェード状態になったり、ベーパーロック現象の原因にもなり、ブレーキの利きが悪くなる。この頃には車内にも焦げ臭いが侵入してきているハズ。

 さらに走行を続けるとブレーキ系統が壊れる可能性があるだけでなく、最悪のケースはブレーキの過熱がさらに進行して発火(車両火災)の恐れもある。

 パーキングブレーキが作動したまま走行すると、メーターパネルに『!』マークのブレーキ警告灯が点灯されるので、要確認のこと。

パーキングブレーキが作動した状態ではこのブレーキ警告灯がメーターパネルのどこかに点灯。パーキングブレーキを完全にリリースできているか要確認

オイル警告灯が点灯しても放置

オイル警告灯が点灯するのは、オイル量が少ない場合が多いが、ポンプ系のトラブルで油圧が低下しているなどもある。安全な場所に速やかにクルマを停める

 オイル警告灯は、ひどくオイルが減っている、ポンプ系のトラブルなどにより油圧が非常に低下していて危険な状態にある場合に点灯する。

 クルマにはさまざまな警告灯があり、ドライバーにピンチ状態にあることを知らせるが、オイル警告灯は点灯した時点でかなりヤバい状態にあることが多いため、速やかにクルマを安全な場所に止めるのが得策。

 そのオイル警告灯が点灯したまま走行するのは自殺行為以外何物でもなく、しまいにはエンジンは焼き付いてしまう。

 エンジンが焼き付くと修理代はかなりのレベルになる。あの時止まっていれば、と思っても後の祭り。後悔先に立たずだ。そうならないためにも、クルマの警告灯を見落とすべからず。

メーターパネル内には各種さまざまなな警告灯が表示される。漫然と運転していると気づかないケースがある。黄色は注意、赤は走行不可と認識しよう

タイヤの空気圧が指定より低い、高い状態で走行

タイヤの空気圧が低いとバーストの危険性も高まるし、ステアリングを切った時のレスポンスも悪くなるため、とっさの危険回避などで遅れることもある

 まずタイヤの空気圧がかなり低い場合。

 メリットとしては乗り心地がよくなることもあるが、度を超すとグニャッという乗り味となり、決して気持ちのいいものではない。

 いっぽう燃費の悪化、タイヤの偏摩耗、タイヤがヨレることでタイヤがホイールから外れてしまうリム落ちなどデメリットは多いが、最も顕著なのはタイヤがつぶれる感じとなり、ステアリングを切ってからの反応が鈍くなるのは見逃せないポイントで、緊急回避などの場合にはこのレスポンス遅れが命取りとなることもある。

 またスピードが高い場合や、乗員、荷物などにより重量が増しているとタイヤのバーストの危険性が高まる。

 近年はタイヤのパンクが事故が増えていて、タイヤの空気圧が低い状態で運転していることは大きく影響しています。タイヤの空気圧は自然に月間5%程度低下するともいわれていますので、ケアが必要になります。

 では、指定空気圧より高い場合はどうか?

指定空気圧よりも高くすることで燃費がよくなることは燃費レースで実証されているが、ドライバビリティやクルマの挙動も変化するので注意が必要

 タイヤの空気圧を高くすると燃費がよくなることは燃費レースなどでも実証ずみ。そのいっぽうで、クルマが跳ねるような挙動となったり、路面の凹凸がシビアに車内に伝わるなどにより乗り心地が悪くなる傾向にある。タイヤの中央が偏摩耗することもある。

 今では指定空気圧が250kPa前後のクルマも増えているが、乗用車の許容最大空気圧と言われる350kPaに対してまだ余裕がある。指定空気圧の5~10%高いのは充分に許容範囲と言っていいだろう。

 タイヤ空気圧が350kPaを超えると非常に危険だが、タイヤの空気圧が高いのは、タイヤの空気圧が低い場合のようなバーストの危険はない。

 ただし、クルマの挙動、操縦性は変化するので、闇雲に高くするのはご法度。

タイヤ空気圧は放置したままだと自然に低下。そのほかでは気温が下がるとタイヤの空気圧も下がるので、安全のためにも1カ月に1度はチェックしたい

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