2021年に発表予定の数ある新型車のなかで、最も根強いファンがいるクルマ…と言ってもいいのがトヨタのランドクルーザー。数年前からフルモデルチェンジが待ち望まれ、ついに今年、新型がヴェールを脱ぐ。
しかし当初伝えられていた「春ごろ」というデビュー時期にはやや変更があったもよう。さすがに発売数カ月前であれば、全国のトヨタ車販売店で事前予約の受付が開始されるはずだが、その気配はまだない。
新型ランドクルーザーはいつ発表されるのか? そろそろか? それともまさか…。毎日販売店を回って「生の声」を集めてくれる、流通ジャーナリストの遠藤徹氏に取材をお願いした。
文/遠藤徹 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】まもなく発売か..⁉ みんなが待ち望むランクル300予想と現行型スナップ
■ランクル300の発売は先送りか!?
トヨタの最上級クロカン4WD車の次世代「ランドクルーザー300」の概要情報が、まだトヨタ本体から流れてこない。
販売店には、2021年1月の時点で「3月下旬にもオンラインで商品概要が明らかにされ、4月に先行予約の受付がスタート、5月のゴールデンウイーク明け頃から正式に発表、発売の予定」といったスケジュールが組まれていたという。
ところがつい最近になって若干先送りになっているようだ。
コロナ禍による半導体関連部品の供給遅れの影響で、5月先行予約の受付開始、7月発表、発売、納期は8月頃となっている見込みである。
販売店によると、従来モデル(ランドクルーザー200)の生産は2021年2月時点ですでに終了しているとのこと。もともと受注してから組み立て納車するシステムであったから、販売店に従来モデルのほとんど在庫がないため、すでに購入することは難しい状況になっている。
したがって、現時点でランクル購入希望ユーザーは、従来モデルの中古車か、発売予定の新型ランドクルーザー300の先行予約の受注開始を待つしか方法はないということになる。
■次期型も従来モデルのフレーム構造は継承だが、中身に大きな変化か
ランドクルーザー200の登場が2007年9月18日であるから、約14年ぶりの世代交代となる。
次期型のランドクルーザー300の商品詳細はまだ明らかになっていない。
ただ断片的には少しずつ情報が流れ始めている。基本的にはキープコンセプトであるが、中身は大きく変わるといってよい。
トヨタの次世代のクルマづくりの新しい考え方である「TNGA」による新開発のプラットフォームを採用する。ラフロード走行に強い、従来モデルのフレーム構造は今回も継承。
ボディサイズは従来モデルである「200」の全長4950mm、全幅1980mm、全高1870mmを拡大。全長を20mm延長、全幅を5mm拡大、全高は20mm引き下げる。
これによってラフロード、高速域での安定走行を向上させる。全長、全幅の延長や拡大は前後バンパーやフェンダーデザインの調整で可能だから、室内の居住空間は殆ど従来モデルと同じともいえる。
ホイールベースは(「200」の2850mmから)50mm程度延長し、室内居住空間の拡大や走行性の向上に貢献させる。
エクステリアデザインは従来モデルが直線と曲面を融合させたシンプルなボクシーフォルムなのに対して、やや直線を強めたワイルド志向に振った仕立てでまとめている。
フロントマスクは横長の6角グリルケースに横3本の細いメッキ板を走らせたデザインから横長の大型逆台形グリルケースに4本のメッキ板を走らせ精悍さを強調する。ヘッドランプは従来の2眼ハロゲンから3眼フルLEDで夜間走行での視認性を格段に向上させながら見た目も好印象の顔立ちを引き立たせるデザイン処理となる。
コメント
コメントの使い方