過渡期迎える名門ランクル 日本では電動化も海外仕様とは棲み分け視野に
以上のようにランドクルーザーは、環境対応という意味では、遅れたクルマになるだろう。
もちろん環境対応は大切だが、それ以上に重要な「必ず帰ってこられる使命」を果たさねばならないからだ。それは使われる地域や国のライフラインであり、生活権を守ることにも繋がる。
日本では実感の沸きにくい事情だが、軽自動車を思い浮べればわかりやすい。税額、燃料代、価格の安い軽自動車は、公共の交通機関が未発達な地域において、生活権を守るライフラインとして機能している。
年金で生活する高齢者が、通院や買い物のために軽自動車を使うから、税金を今以上に高めることはできない。同じようなことが、過酷な生活の中で使われる海外のランドクルーザーにも当てはまる。
日本で見かけるランドクルーザーは、立派で豪華で格好良いが、この商品の本質はまったく異なる。
だからこそ、フルモデルチェンジや今後の発展も、前輪駆動ベースのシティ派SUVとは違ったものになる。日本ではハイブリッド、海外では電動機能や過給器を省き、故障因子を減らしたノーマルエンジンを搭載する発展も考えられる。
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