脱ガソリン車は本当に実現できるか!?? 提言・ニッポンの電動化は公共交通機関から始めよう!


 昨年(2020年)の暮れ、菅義偉内閣は2030年代半ばまでに、また東京都は2030年までに「純粋なガソリン車の販売を禁止する」と言い始めた(いずれも正式発表ではない)。

「マジですか? 本当に実現できるの?」と、つい思ってしまう。

 ならば、「日本のクルマの電動化はまずタクシーやバスなどの公共交通機関から行ったほうが、効率的で現実味がある」と言うのがジャーナリストの小林敦志氏。

 公共交通機関業界取材のなかから見えてきた、氏のレポート・提言を紹介する。

●レポート&提言
1.タクシーは地方からEV化していくはず
2.BYD汽車のタクシーが日本へ乗り込んでくる!?
3.燃料電池バスより純電動バスのほうが効率がいい!
4.中華系の純電動バス 日本市場へ色気?
5.タクシー&バス業界の苦難を車両電動化が救う
6.やはり燃料電池バスより純電動バスへと動く…
番外コラム1.EVへ突っ走る国 中国。乗用車の最新EV&電動化は今?
番外コラム2.旗色悪し!? 日本メーカー 公共交通機関車両の電動化の状況は!!?

※本稿は2021年2月のものです
文・撮影/小林敦志 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年3月10日号

【画像ギャラリー】ニッポンの電動化へのレポート・提言をギャラリーでチェック!!!


【レポート&提言1】タクシーは地方からEV化していくはず

 日本のタクシーの燃料はLPガスがメインとされるが、それは過去の話になろうとしている。

 もともとLPガス自動車の減少に伴い、LPガススタンドの減少が続いていたが、2017年、それまでのクラウンコンフォートなどの後継として、飛躍的に燃費のいいJPNタクシーの登場で、その傾向がさらに顕在化することとなった。

 地方の山間部などではすでにLPガススタンド空白地帯も珍しくなくなっているが、東京23区ですらLPガススタンドの廃業が相次いでいる。

鳴り物入りで登場したJPNタクシー。LPガスハイブリッドユニット採用による燃費性能のよさが、LPガススタンド廃業を加速させたともいわれている。決してクルマが悪いわけじゃないが…

 このような傾向から、地方、特に山間部などではタクシー車両はプリウスなどのガソリンハイブリッド車やプレミオなどのガソリン車がほとんど。

 しかし、山間部ではガソリンスタンドすら空白地帯が目立ってきており、タクシーのみならず、日本での車両の純電動化は山間部から始まるのではないかとの話が出ている。

 日本なら山奥の集落でも電気はきているので、タクシーは地方からEV化していくはず。

【レポート&提言2】BYD汽車のタクシーが日本へ乗り込んでくる!?

 前項通り、山間部ではガソリンスタンドの減少傾向に歯止めがかからない。

 40年以上経過した地下のガソリンタンクの改修が2011年の消防法改正で義務づけられ、廃業をさらに後押ししたとされる。

 そんななか、これも前項で述べたが、タクシーの純電動化は山間部から本格化していくのではないかといえそうだ。

 しかし、日本メーカーで純電動車を乗用車でラインナップしているのは日産リーフやホンダeぐらいで、日本車で賄うのは厳しい。

 そこで注目されているのが中国ブランドの純電動乗用車。すでにBYD汽車(自動車)は、e6というクルマベースのタクシー専用となる純電動車を世界市場でラインナップ。

BYD e6タクシー(中国製)

 ベースとなるe6自体がかなり古いモデルなので、価格訴求力もかなり高いのではないかといわれる。

 大型路線バスで日本国内に導入実績のあるBYDは、タクシー車両でも日本導入をも目論んでいるともいわれている。

インドネシアの首都ジャカルタにある、スカルノハッタ国際空港には、純電動タクシー専用の乗り場がある。こちらは、中国のBYDの純電動タクシー専用車
中国広州市内を走る広州汽車の新エネルギー車ブランド“広汽新能源”のAIONベースのタクシー
中国広州市内(広東省)を走る、地元の広州汽車製となるMPVタイプのタクシー

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