【レポート&提言2】BYD汽車のタクシーが日本へ乗り込んでくる!?
前項通り、山間部ではガソリンスタンドの減少傾向に歯止めがかからない。
40年以上経過した地下のガソリンタンクの改修が2011年の消防法改正で義務づけられ、廃業をさらに後押ししたとされる。
そんななか、これも前項で述べたが、タクシーの純電動化は山間部から本格化していくのではないかといえそうだ。
しかし、日本メーカーで純電動車を乗用車でラインナップしているのは日産リーフやホンダeぐらいで、日本車で賄うのは厳しい。
そこで注目されているのが中国ブランドの純電動乗用車。すでにBYD汽車(自動車)は、e6というクルマベースのタクシー専用となる純電動車を世界市場でラインナップ。
ベースとなるe6自体がかなり古いモデルなので、価格訴求力もかなり高いのではないかといわれる。
大型路線バスで日本国内に導入実績のあるBYDは、タクシー車両でも日本導入をも目論んでいるともいわれている。
【レポート&提言3】燃料電池バスより純電動バスのほうが効率がいい!
一般路線バスでは、日本国内においてもすでに中国BYDブランドのバス車両が営業運行している。
また、東京と大阪で年に1回ずつ開催される、バス業界関係者向けのイベントがあり、昨年は中国メーカー製の純電動バスの試乗や、客席での同乗試乗が行われ注目を浴びた。
バス業界が純電動バスに熱い視線を注ぐ背景としては軽油代より電気代のほうがはるかに安いことが大きい。
また、すでに東京都内などで運行している燃料電池バスでは、燃費がそれほどいいわけでもなく、水素燃料がハイオクガソリン並みともされる高値。
加えて、水素ステーションの短い営業時間や定休日などもあり使い勝手が悪いことも影響しているようだ。
加えて新型コロナ感染拡大による利用減などにより、さらに純電動バスが注目されている。
ディーゼルでは必要だったオイル交換も不要となり、純電動化によるメンテナンスコストの低減も魅力的に映るようだ。
ただ、日本メーカーでは純電動バスのラインナップはなく、近い将来の実用化も期待できない状況。
自国普及のめざましい中国メーカーの純電動バスへの関心も高いが、“安全保障上問題がある”との意見もあり、先ゆき不透明な状況。
韓国の現代自動車やダイムラー、スカニアなどの純電動バス導入の可能性も高く、いずれにしろ“外資頼み”となりそうなのが現状だ。
【レポート&提言4】中華系の純電動バス 日本市場へ色気?
(有)オノエンジニアリングが輸入する揚州亜星製と、アルファバスジャパンが輸入する江蘇常隆客車製のバス(いずれも中国製)に、日本で乗ったことがある。
アルファジャパンの路線バスは運賃箱などが備わる“日本仕様”。
客席試乗の印象では、電車に乗っているような気分になり、ステアリングを握っていた人は異口同音に「速い!」と感想。
台湾の台北市では、中国BYD製の「K9」という路線バスに乗ったが、前出2車のバスよりは、インバーターの音がうるさい印象が残っている。
北京市内ではダブルデッカータイプの純電動大型路線バスの2階席一番前に乗ったのだが、インバーターの音がほとんどなく無音で走り出し、“シグナルレース”ではガソリン乗用車をぶっちぎっていた(笑)。
ほとんどのバスが純電動化されている中国広州市では、中国人の大声会話が目立つほどバスの走りは静か。
これら中華系バスが日本市場へ色気を見せているそうだ。
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