■「乗り遅れ」ではないのか? EVを巡る世界の実情
ということでトヨタは世界で一番モーターやインバーターのコストダウンが進んでいるメーカーにも関わらず、電気自動車を作らなかった。
もう少し明確に言えば、電気自動車の普及は始まっていないという判断なのだろう。
ここまで読んで「すでに欧州や中国は電気自動車がたくさん売れている」と思うかもしれない。
確かに売れているのだけれど、欧州の場合、日本で言えば家賃補助のような位置づけとなる『カンパニーカー制度』に助けられている。会社員は通勤用のクルマを会社から支給されるのだった。
会社にとって電気自動車のほうが企業イメージいいし、国からの補助金だって出る。エンジン車より電気自動車のほうがすべての点で魅力的なのだ。
中国も補助金出るうえ、売れ筋は超小型車です。
日本は補助金が少なく、優遇措置もなし。集合住宅の充電インフラや、公共の充電インフラも取り組む気なし!
トヨタに電気自動車がない理由はもうひとつ。
最近まで「CO2の排出量を減らそう」という燃費規制が主流で、ハイブリッド車の多いトヨタは電気自動車に頼ることなく燃費規制をクリア可能でした。
しかし! 世の中の流れはいよいよ電気自動車になってきた。ネックだった電池の価格も大幅に下がっている。
中国で主流になりつつあるリン酸鉄リチウム電池は、充放電回数3000回以上の寿命を持つため、15年/50万km走っても容量が減らない。
そんな状況を見て「そろそろでしょう!」とトヨタは考えたのだろう。
2022年の『bZ4X』を皮切りに、続々電気自動車を追加していく計画だという。遠からず電気自動車もトヨタがぶっちぎるかもしれません。
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