24時間耐久レースを「完走」。トヨタが水素エンジンで見据える未来とは??【クルマの達人になる Vol.577】

■乗用車についていえば電気自動車が最もリーズナブル

 そもそもカローラクラスのサイズで航続距離450kmだったら電気自動車のほうが安いし効率いいと思う。

 ここにきて急速に電池価格は下がっており、5年もしたらハイブリッド車と電気自動車、同じくらいの価格になるだろう。

 乗用車についていえば電気自動車が最もリーズナブルなパワーユニットになる。

 ただ競技車両だと水素エンジンも大いにありうる。例えばWRCのSSは大半が40km以内。リアシートスペース使って8kgの水素タンク積めば全開で走りきれることだろう。

24時間のうち、“実際にコースを走行した時間”は11時間54分。残りの12時間6分は、“約8時間”が故障修理や安全確認のためのピット作業、そして残りの“約4時間”が、水素充填に要した時間だったという(車両はテスト走行時のもの)
24時間のうち、“実際にコースを走行した時間”は11時間54分。残りの12時間6分は、“約8時間”が故障修理や安全確認のためのピット作業、そして残りの“約4時間”が、水素充填に要した時間だったという(車両はテスト走行時のもの)

 水素充填は各SSのスタート前に行えばOK。水素タンクってカーボン製のため案外軽い。重量増だって許容範囲だと思う。何より音などを存分に楽しめる。もちろん燃料電池だってイケます。

「カーボンフリー」という点だけ決めておき、パワーユニットは自由というレギュレーションだっていいだろう。

 水素エンジンの妙味はディーゼル代替という使い方かもしれない。大型車両なら水素を液体で搭載することもできる。

 液体水素なら短時間で使い切ることを前提とすれば、高圧水素タンクよりずっと安価&コンパクトに作れることだろう。補給も高圧水素より簡単なシステムですむ。

 また、同じスペースなら圧縮水素の2倍以上の水素を搭載できる。こういった使い方だと水素エンジンが有利です。

 技術の可能性って面白い!

【画像ギャラリー】水素エンジンを積んだカローラスポーツ、およびレースの様子をギャラリーで詳報!

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