■新型アクアは4割が白? ヤリスはこれだ!
ところで新型アクアでは、どんな色が売れているのか。トヨタ自動車広報部に問い合わせてみた。
<新型アクアのボディカラー別受注割合>
1位:プラチナホワイトパールマイカ/39%
2位:クリアベージュメタリック/15%
3位:シルバーメタリック/13%
4位:ブラックマイカ/11%
5位:ダークブルーマイカメタリック/ 8%
2位にベージュが入っているのが救いだが、やはり白、シルバー、黒が人気。私が唯一気に入ったアーバンカーキは圏外だった。無念。
アクアの開発陣によると、新型のボディカラーを地味にしたのは、「日本国内専用車として、より多くの皆様に乗っていただくため、上質感のある落ち着いた色を中心にした」から。先代アクアは、トヨタ最小のハイブリッドカーとして、若い層にも訴求するため楽しい色を多くしたが、その役割は現在、ヤリスにバトンタッチしているのでした。
言われてみればヤリスには、先代アクア同様、どぎついカラーが多い。紫、薄いピンク、コーラルレッド、ライムグリーン、水色メタリック、そしてそれらと白、黒を組み合わせた2トーンも用意されている。
では、ヤリスではそういう派手な色が売れているのだろうか?
<ヤリスのボディカラー別受注割合>
1位:ホワイトパールクリスタルシャイン/23%
2位:シルバーメタリック/16%
3位:スーパーホワイトII/12%
4位:アバンギャルドブロンズメタリック/10%
5位:ブラック/8%
やっぱり白、シルバー、黒が上位を占めているのですね……。唯一ベスト5に食い込んでいるのがブロンズ。アクアではベージュが健闘しているが、これら肌色系は、落ち着いている割に個性的で、汚れもあまり目立たない。無彩色以外の中では、センスがあって選びやすい色と言えるだろう。
■白、黒、シルバーは本当に下取り価格が高いのか?
ここで話を少し戻そう。前述のように、多くの人が無彩色を選ぶのは、「あまり目立ちたくない」「ヘンな色にして下取りが下がったら嫌だ」という理由からである。「目立ちたくない」に関しては打つ手なしだが、下取りを考えて、あえて地味な色にしている人がいるとしたら残念。本当のところどうなのか? 買取業者に聞いてみた。
買取業者A氏「確かにディーラーの下取り査定の場合、たとえばシルバーが100万円だとしたら、白や黒なら108万円、赤だと95万円といった基準はあります」
――やっぱりそうなんですか!?
A氏「そういった基準は、相場価格にもとづいたものなので、白や黒が高くて赤が安いのは事実のはずなんですが、実際の販売現場では、必ずしもそうなっていないんですよ」
――というと?
A氏「まず、我々のような買取・販売業者の場合、白や黒のような流通台数の多い色は、競争相手が多いぶん、埋もれてしまって売りずらい面もあります。逆に珍しいカラフルな色は、買い手を選ぶのは確かですけど、その色にこだわって探しているお客様もいらっしゃいます。よって、カラフルな色だからといって安く査定することは、弊社の場合はまずありません。逆に頑張ってしまったりします」
なんと、大逆転!
A氏「さすがにフォーマルなセダンで凄い色だったら躊躇しますけど(笑)、コンパクトカーやSUVなら大歓迎です。そういった色で、ディーラーで安く査定された場合は、私どものような買取業者に声をかけていただければ、必ずご期待に沿えると思いますよ」
なかでも輸入車の場合、レアなスペシャルカラーは、派手な色でも高値が付くという。
A氏「たとえばヤナセが100周年限定で販売した、先代アウディS3のポルシェスピードイエロー。これはセダンとワゴンそれぞれ10台づつしかありません。そのセダンが先日たまたまウチに入ったんですが、白や黒より高く買い取らせていただきました。通常、セダンで黄色はすごくキビシイんですけどね」
これを聞いたら勇気百倍。カラフルなボディカラーが欲しければ、下取りを気にせず、直球勝負しようじゃないか!
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