VWの主力モデル「ゴルフ」のハッチバックモデルに、早くもクリーンディーゼルモデルの「TDI」が追加された。従来型となるゴルフVIIでは、モデル後半になってからの投入であったが、新型となるゴルフVIIIでは、環境性能の強化などの進化を図った改良型「TDI」を搭載し、早々の追加投入を行っている。
改良型TDIの肝となるツインドージングシステムの説明を含め、エンジンの特徴やモデルラインについて解説しよう。
文/大音 安弘、写真/VWグループ・ジャパン
【画像ギャラリー】より力強くて優しいディーゼルへ!VW新型ゴルフⅧにTDI登場
■ゴルフVIIIに最新クリーンディーゼルを追加!
VWグループ・ジャパンは、2021年12月21日、同年6月に刷新を図ったゴルフVIIIのハッチバックモデルに、クリーンディーゼル「TDI」モデルの追加を発表した。販売開始は、2022年1月7日からとなり、価格は、344万4000~408万8000円だ。
ゴルフTDIのモデルラインは、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載するガソリンエンジン「eTSI」を基本とするものだが、「eTSI」が1.0L3気筒ターボと1.5L4気筒ターボの2種類に対して、全グレードで同じ「TDI」の2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載し、性能も共通となるのが大きなポイントだ。
■グレード構成は4タイプ
グレード構成は、エントリーの「アクティブベーシック」、装備の充実化を図ったTDI専用グレード「アクティブ アドバンス」、インテリアに上質さを与えた「スタイル」、スポーティ仕様の「Rライン」の全4タイプとなる。
TDIとeTSIで標準装備が異なるのは、「アクティブベーシック」のみ。シートヒーター、ステアリングヒーター、ヒーテッドウォッシャーノズル、ドライビングプロファイル機能(運転モード切替機能)の装備が追加されるのと、タイヤが1インチアップの225/45R17仕様となること。「スタイル」と「Rライン」については同仕様となる。
TDI専用となる「アクティブ アドバンス」は、eTSI「アクティブ」をベースに装備の充実化を図ったもの。上記の「アクティブベーシック」での追加装備に加え、他グレードではオプションとなるカーナビゲーション付き純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」と「テクノロジーパッケージ」を標準化したものだ。
テクノロジーパッケージには、LEDマトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」、ヘッドアップディスプレイ、駐車支援システム「Park Assist」、パークディスタンスコントロール(前後の障害物検知センサー及び衝突被害軽減ブレーキ機能)が含まれる。
1.0Lターボの「eTSIアクティブ」に上記のオプションを装備すると、358万9000円となり、TDI アクティブ アドバンスドとの価格差は40万円になるが、1.5LターボのeTSIと2.0LターボのTDIのグレードの価格差が33万3000円であることを考えると、エンジン性能向上分と基本装備の追加分が、6万7000円となるので、お得感のある価格設定となっている。
さらにリアサスペンションも、1.0Lターボのトレーリングアームではなく、1.5Lターボと同じ4リンクとなる点も見過ごせないところだ。
コメント
コメントの使い方