現行型VWゴルフの日本発売は2013年6月。それから7年経って、ようやくディーゼルエンジンを搭載したゴルフTDIが日本に上陸する。発表は2019年8月20日、10月1日から発売される。
新型の8代目ゴルフが2019年10月に本国で発表される(VW本社が発表済み)この時期に、ディーゼルを追加するとは、なぜ今頃? と遅きに失した感もなくはない。
何はともあれ、発売当初からディーゼルエンジンは本命と言われてきたゴルフのディーゼルモデル。その実力はいかほどのものか、徹底試乗した。
文/ベストカー編集部
写真/平野陽
初出/ベストカー2019年9月26日号
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モデルチェンジ直前にディーゼル追加!
現行型ゴルフ7の日本発売は2013年6月。1.2Lと1.4Lのガソリンターボでスタートし、その後、2Lターボを搭載するスポーツグレード「GTI」&「R」、プラグインハイブリッドの「GTE」、ピュアEVの「e-GOLF」と、これまで続々とモデルおよびパワーユニットのラインアップを増やしてきた。
そんな7代目ゴルフに、ついにというか、ようやく2Lのディーゼルターボを搭載する「TDI」が設定された。発表は8月20日、10月1日から発売される。
TDIが用意されるグレードはコンフォートライン、ハイラインといったお馴じみのグレードのほか、先進安全装備&快適装備満載の特別仕様車「マイスター」だ。
後退時追従支援システム「トラフィックアシスト」や、駐車支援システム「パークアシスト」などを装備するマイスターは特別仕様車という扱いだが、台数制限などはないため実質カタログモデル扱いとなっている。
低速域からトルクフルな加速が楽しめる
搭載する2Lディーゼルターボの出力は150ps/34.7kgm。これはSUVモデルのティグアンやミニバンのトゥーランが搭載するものと同じだ。ミッションは7速DSGが組み合わされる。
で、気になるその走りだが、これがやたらとイイ。取材日はガソリンのTSIにも乗れたのだが、走りの軽快感こそTSIに譲るものの、TDIが持つ重厚といってもいい乗り味は、まるでクルマ自体のクラスがひとつ上がったように感じさせてくれる。
かといって鈍重ということはなく、コーナリングではフロントがステアリングを切った通りに入っていき、その後の加速も文句なし。ディーゼル特有のカラカラ音も車内にいる限り、一切意識させず、快適性も上々だった。
新型の8代目ゴルフが2019年10月に本国で発表予定だが、この時期になってのディーゼル導入は正直、「なぜ今頃? 日本導入が遅すぎる」と思わはなくもない。
が、フォルクスワーゲングループジャパンサイドは「クルマを自分の使い方に合わせて選べる人に選んでほしい。高速での長距離移動が多い人には絶対ディーゼル」と胸を張る。
試乗車の価格はガソリンエンジンのTSIハイラインマイスターが359万9000円(消費税8%)、ディーゼルエンジンのTDIハイラインマイスターが391万円(消費税10%)となる。
消費税率が異なるので単純な比較は難しいが、おおむね22万円(税別の場合。消費税10%では24万円ほど)の価格差になる。
長距離を走る人や一度クルマを買ったら長く乗る人はこのゴルフディーゼルの方が向いているかもしれない。
さらにいえば、次期型ゴルフの本国発表は2019年10月だが、日本へ導入されるのは2020年。ドイツ車の買い方として、完熟した最終モデルを好んで買う人や新型がデビューした直後のモデルは控える人も多い。
完熟の最終モデルを買うのはもちろんアリなのだ。おススメは、最新のディーゼルエンジンに、古さを感じさせないデジタルメーターや安全装備満載のTDIマイスターエディションだ。
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