バイデン大統領は専用車ビーストやサバーバンにで都内を移動! 迫力の大統領車列の警備体制
ヘリポートに到着したバイデン大統領は大統領専用車、通称『ビースト』と呼ばれるキャデラック・プレジデンシャルリムジンに乗車した。このリムジン、ガラスの厚みは20センチ以上、防弾性能はもちろんのこと、耐爆性能も有しており、相当頑丈なクルマであることは明らかである。
車列は警視庁の警察車両に先導されて滞在先の宿舎へ。車列は30台ほどで構成された。大統領の車列にはアメリカ本国より持ち込んだシークレットサービスの警護車両も多数含まれており、いつもながら圧巻の台数で構成されている。
本国から持ち込んだ車両の中には、即席爆弾(IED)対策のため、携帯電話や無線機など電波を妨害するECM対応のシボレーサバーバンや、大統領が車列で移動中、ホワイトハウスや国防総省などと安定した通信を構築できるシステムを運用している『ロードランナー』と呼ばれるフォードF350スーパーデューティーが車列の雰囲気を盛り上げてくれる。さらに、黒色の救急車のフォードF550は大統領専用車が万が一事故や災害などに遭遇した際、乗車している大統領を救助するための各種破壊工作器具などを積載しており、車両後部にはストレッチャーも搭載されている。これは、大統領など限られた関係者の治療が必要な状態になった際、この車両に収容し搬送するための備えである。
車列を組んで都内を移動する際、大統領は基本的にビーストに乗車して各所を訪問していたが、一部の訪問先へ移動した際には、大統領専用車のさらに予備であるサバーバンに乗車していた。
これは、訪問先で大統領が安全に乗降車できない場所なのと、リムジンの取り回しを行えないための措置として警備上の観点からこのような運用となっていた。
このサバーバンもビーストと同様の防弾、耐爆性能を有しており、少なくともブッシュジュニア政権頃よりサバーバン専用車の使用が確認されている。この当時のサバーバンは後席ウィンドウの一部がスモークカットされており、歴代大統領が沿道に向かって手を振る様子が確認できたが、現在運用されているタイプは完全にスモークで覆われているため、車内の様子をうかがい知ることは困難である。
サバーバンの専用車は本国で大統領、副大統領が使用しているほか、訪米した要人用としても用意されている。2020年中頃には、屋根を架装し居住性を高めた専用車のサバーバンの運用も確認されている。
日本での滞在を無事に終えたバイデン大統領は5月23日夕方、一連の日程を終えて横田基地より離日。給油のためアラスカのアンカレッジを経由し、本国へと向かった。
【画像ギャラリー】東京は厳戒態勢! エアフォースワン、大統領専用車ビーストもやってきた!! バイデン大統領訪日のタイムライン追っかけ取材(9枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方