ガソリン高騰中! ! レギュラーガソリン仕様でも走りが楽しいクルマ

 2018年夏以降、ガソリン価格はじわじわと上昇している。9月になると小刻みに店頭小売価格が上昇し、10月3日の時点でのレギュラーガソリン1Lあたりの全国平均価格は前週比0.9円高の155.2円となった。

 5週連続の値上がりで、155円突破は3年10カ月ぶりのことだ。もちろん、プレミアム(ハイオク)ガソリンはレギュラーガソリンより1Lあたりハイオクは10.9円高い166.1円! レギュラーガソリンでも高いのに、さらに10円以上も高い! もうハイオクガソリン仕様のクルマには乗りたくないと悲鳴をあげたくなる人もいるかもしれない。

 とはいえ、レギュラーガソリン仕様車はファミリーカーが中心で、つまらないクルマばかりと思っている人も多い。

 そんなことはない! レギュラーガソリン仕様車でも楽しいクルマがあります! さて、どんなクルマがあるのか? 走りは楽しいのか? 自動車評論家の片岡英明氏が解説する。

文/片岡英明
写真/ベストカーWeb編集部


■スイフトはRSもレギュラー仕様車!

スイフトはRS、RStもレギュラーガソリン仕様というのがスズキの良心。RSやRSハイブリッドのエンジンは1.2L、4気筒だが写真のRStだけは102ps/15.3kgmを発生する1L3気筒ターボを搭載。JC08モード燃費は20.0km/L。RStの価格は170万4240円〜

 動力性能はそれなりでも、ハンドリングがいいから気持ちいい走りを楽しめるクルマも増えてきた。その代表がスズキのスイフトだ。

 ターボで武装したスイフトスポーツに目がいくが、1.2LエンジンのRSとハイブリッドRSでも痛快な走りを楽しむことができる。

 専用のエアロパーツに加え、欧州テイストのサスペンションと専用チューニングされた電動パワーステアリング、そして軽量化されたボディによってキビキビとした走りを存分に楽しめるのだ。しかも変速が楽しい5速MTも設定した。

 1Lの3気筒DOHCエンジンにターボを組み合わせたRStも見逃せない。JC08モードは20.0km/Lにとどまるが、スイフトスポーツに次ぐ動力性能を誇り、1.5Lクラスと同等の最大トルクを発生する。6速ATだがダイレクト感のある変速フィールだ。

 ハンドリングだけでなく燃費にもこだわりたい、という欲張り派にはJC08モード燃費27.4km/LのハイブリッドRSをおすすめする。こちらも引き締まった乗り味だが、一体感のあるスポーティな走りが魅力だ。

※残念ながらスイフトスポーツはハイオク推奨

■最新6速iMTを搭載するカローラスポーツもレギュラーガソリン仕様

最新のカローラスポーツのG・Zの6速iMT搭載車は238万6800円。116ps/18.9kgmを発生する1.2L直4ターボを搭載。JC08モード燃費は15.4km/L、WLTCモード燃費は15.8km/L

 オーリスの後継として登場したカローラスポーツの1.2Lの直列4気筒DOHCターボ搭載車もレギュラーガソリン仕様車だが。10速MTモード付きのCVTだけでなく、自動ブリッピングや発進アシスト機能を備えた最新の6速iMTも設定する。スポーティな味付けのG・Zは18インチタイヤに加え、可変ダンピングシステムのAVSも選択可能だ。

 JC08モード燃費は18インチタイヤだとCVT(10速スポーツシーケンシャルシフトマチック付き)で18.0km/L、6速MTは15.4km/Lにとどまるが、理屈抜きで運転するのが楽しい。

 ターボは低回転からパワーとトルクが湧き上がり、その気になれば6000回転まで実用になる。6速MTは変速フィールも小気味いい。世界を見据えた新世代プラットフォームを採用したこともあり、リニアなハンドリングを手にいれた。ターボパワーが非力と感じるほど気持ちいい走りを実現している。

■1.3Lから1.5Lへ排気量アップしたデミオのレギュラーガソリン仕様

ガソリンモデルが1.3Lが1.5Lに変更された。写真はガソリン最上位モデルの15Sツーリングで価格は6AT、6MTともに173万3400円

 軽快なハンドリングを売りにするデミオは、パワーユニットを1.3Lから1.5Lに拡大して魅力を増した。ミラーサイクルに直噴としたP5-VPS型直列4気筒DOHCエンジンは、モータースポーツ向けに設定したハイオクガソリン仕様の15MBのエンジンをレギュラーガソリン化したもので、15MBの116ps/15.1kgmから8ps/0.7kgm低くなっている。1.3Lガソリンエンジンが92ps/12.3kgmだったのに対し、この1.5 Lガソリンエンジンは110ps/14.4kgmだ。

 15Sツーリングの燃費は最新のWLTCモードで19.8km/L(6MT)、19.0km/L(6AT)と発表されている。1.3LモデルはJC08モードで20.8km/Lだった。1km/L悪くなっているが、計測方法がシビアになっているし、200cc大きくなっているから悪くない数値だと思う。6MT車を選べるのもいいではないか。しかも価格は変わらない。マツダの良心を感じる。

■1.5i-VTECエンジン、6MTもあるフィット1.5RS

フィットRSホンダセンシングの価格は205万9200円。1.5i-VTECエンジンは132ps/15.8kgmを発生。JC08モード燃費は6MTが19.2km/L、CVTが21.0km/L

 フィット1.5RSも走りにこだわる人には気になるコンパクトスポーツだ。フェイスリフトを行い、凛々しい顔つきになった。

 1.5Lのi-VTECエンジンはパンチ力があり、7速CVTとの相性もいい。さらに痛快な走りを期待するなら6速MTも用意されている。

 現行モデルはハンドリングもグッとスポーティになり、ワインディングロードが楽しい。自然吸気エンジンだから6速MTでもJC08モード燃費は19.2km/Lと良好だ。

■軽自動車からはアルトターボRSとアルトワークスの2台

アルトターボRSが搭載するR6A型658cc、直3インタークーラーターボは64ps/10.0kgm。トランスミッションは5AGSのみ。価格はFFが129万3840円、フルタイム4WDが140万5080円。JC08モード燃費は25.6km/L(FF)、フルタイム4WDが24.6km/L

アルトワークスもレギュラーガソリン仕様。R06A型658cc、直3インタークーラーターボエンジンはワークス専用チューンが施されており、64ps/10.2kgmを発生。JC08モード燃費はFFの5MTが23.0km/L、5AGSが23.6km/L。価格はFFが5MT/5AGSともに150万9840円、フルタイム4WDが5MT/5AGSともに161万7840円

 軽自動車では原点回帰したアルトターボRS&アルトワークスがイチオシのレギュラーガソリン仕様である。心臓は最強スペックを誇る658ccのR06A型直列3気筒DOHC4バルブインタークーラー付きターボだ。

 自主規制のために最高出力は64psとなっている。が、ECUを専用セッティングとしたワークスの最大トルクは10.2kgmだ。1Lクラスをしのぐ数値となっている。

 当然、走りは刺激的だ。パワーとトルクが一気に盛り上がり、軽量ボディだから冴えた加速を見せつける。5速MTだけでなく5速AGS(オートマチックギアシフト)でも加速は力強いし、追い越しも俊敏にこなす。

 もちろん、フットワークも軽やかだ。燃費だって悪くない。JC08モード燃費はワークスのフルタイム4WD、5AGS仕様でも22.6km/Lをマークする。ターボRSのFF車、5速AGS仕様なら25.6km/Lと優秀だ。速いだけでなく経済性も優れている。

■レギュラーガソリン仕様車にハイオクガソリンを入れると?

レギュラーガソリン仕様車にハイオクガソリンを入れてもOKなのか?

 最後にレギュラーガソリンとプレミアム(ハイオク)ガソリンについて少し解説しておこう。ガソリンにはレギュラーガソリンとプレミアムガソリンの2種類があることはご存知だろう。多くのスポーツモデルが使っているのは、オクタン価の高いプレミアムガソリンだ。

 オクタン価の高いガソリンのほうがノッキングしにくいから高性能化しやすい。JIS規格ではレギュラーガソリンはオクタン価89RON以上、プレミアムガソリンは96RON以上と決めている。

 当然、小売り各社のガソリンはJIS規格を上回る数値というのが常識。レギュラーガソリンは91RON前後だ。プレミアムガソリンは清浄剤に代表される添加剤を加え、98〜100RONとしている。

 規格は国や地域によって異なり、ヨーロッパは91RONを廃止して95RONだけにした。だから欧州メーカーのクルマはプレミアムガソリンを指定しているのだ。アメリカはプレミアムガソリンでも91RONからだから、レギュラーガソリンを使えるクルマが多い。

 プレミアムガソリン仕様は、96RON以上のガソリンを入れると本来の性能を発揮するように設計されている。だが、レギュラーガソリンしか手に入らないこともあるだろう。現代のクルマならエンジンが壊れることはない。

 ノックセンサーが装備されていてコンピュータが自動的に点火時期を遅らせてノッキングを防いでくれるからだ。エンジンがギクシャクしたり、壊れることはないが、燃焼効率は悪くなるので燃費は悪化する。

 その逆で、レギュラーガソリン仕様のクルマにプレミアムガソリンを入れる人もいるようだ。が、価格差は大きいし、燃費も劇的によくなるわけではないからおすすめできない。

 レギュラーガソリンとプレミアムガソリンを混ぜて使うという手もある。が、プレミアムガソリンにはエンジン内部をきれいに保つための清浄剤などの添加剤が入っており、微妙に分子構造が異なるのだ。うまくブレンドできないことがあるから、プレミアムガソリン仕様車にはあまりお薦めできない。

 レギュラーガソリンでも高性能エンジンになることは軽自動車が証明している。粗悪ガソリンが少ない日本では、最新技術を駆使すればレギュラーガソリンでも十分にパワフルなエンジンを生み出すことができるのだ。

 さらに高性能を目指すのであれば、プレミアムガソリンを指定する。カタログに記載されているガソリンを使えば性能は保証されるし、万一のトラブルの時も保証が効く。

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