【フィット、アクア、ノート…】HVは全然お得じゃないのか!? 10年乗ってお得なクルマたち

■10年乗った場合、お得なクルマは?

そして10年間で7万km走行した際のトータルコストも同様に算出してみた。4回目の車検までに若干の整備代、部品代(ベルトとタイヤ交換を想定)がかかると予想した。

エンジン車は7万kmなら、ほぼ性能を維持できていると想定、ハイブリッド車は5年以降はバッテリーの劣化により2割燃費が低下すると想定した。

EVは電費が悪くなっても、現状の充電施設利用費用が継続されていれば費用の負担は増えない。ただし1充電あたりの航続距離は短くなっていくから、利便性は低下していく。

エンジン車でも7万kmであれば10年落ちでも若干の下取り価格は期待できる。一方、ハイブリッド車やEVはバッテリーの劣化がネックとなり、大幅に価格が落ちるため、全車でほとんど差がなくなると予想される(ただし今後、クルマの電動化が進むに連れて、ハイブリッド車のリサイクル率が向上し、資源としての価値が高まる可能性もある)。

そして10年以上長期間保有した場合、EVやPHVは下取り価格はほとんど期待できなくなる。こうしたクルマは、ディーラーの残価設定型クレジットを利用するのも有効な手段だ。5年後の下取り価格を保証してくれるようなもの(ただし走行距離や内外装のコンディションなど、一定以上の基準を保つ努力は必要になる)。

■新車から10年間乗ってお得なクルマ(10年間の差し引きトータルコストが低いクルマ)
1位/フィット1.3 およそ284万円
2位/デミオディーゼル およそ311万円
3位/アクア およそ329万円
4位/プリウス およそ375万円
5位/ノートe-POWER およそ390万円
5位/リーフ およそ390万円
7位/プリウスPHV およそ455万円

結局、3年間、5年間、10年間のどのパターンでも、トータルのランニングコストで計算すると、本当にお得なクルマは、ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車、EV、PHVの順となった。

ハイブリッドやEVはお得ではないのがわかったと思うが、それでも燃料価格が上下しても一喜一憂しなくて済むという安心感、CO2排出量の少なさから環境保全に貢献しているという満足感は電動車両のメリットだろう。

また、プリウスPHVとフィットでは日常乗り回した時に感じる高級感が違うから、そこにどれだけの代価を払えるか、ということになる。

■高年式の中古車を乗り継ぐのであればエンジン車に限る?

フィット1.3ガソリンエンジン車のコストパフォーマンスが非常に高い

下取り価格をアテにしてのクルマ選びは結局、財テクと同じで、クルマを乗り回すことを心底楽しめない。それなら新車ではないクルマに目を向けるのも、一つの方法だ。

満足感が高い手としては、1、2年落ちのエンジン車を購入して3、4年乗り、下取りもしくは買い取り店に売却して、再び1、2年落ちのクルマを購入すること。

最初の値落ちが大きいモデルほど、買い得になる。ハイブリッド車であれば高年式はまだ中古車価格は高く、ディーラーで新車を値引きしてもらって購入することと大差ないからだ。

カーシェアリングが普及しつつある現在、クルマを所有するのであれば乗っている時の満足感を大事にしたいものだ。走行距離が増えれば査定額は下がる。それを気にして乗り回すのを躊躇するのでは所有する意味があまりない。

そのクルマを選んだがの手放す時に高く売れる、というのが最大の理由であるのは寂しいものだ。行き過ぎればクルマに乗ることを楽しめなくなる。それでは本末転倒だ。

次ページは : ■10年10万kmを満足して乗り続けられるクルマを選ぶべき!

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