■ハイブリッド車は必ずしもお得ではない!
3年後の下取り価格は、現在の買い取り価格を参考にして算出している。現行モデルが登場後3年未満の場合は、直近での値落ちと先代モデルの傾向から予想価格を割り出した。
最終的にはユーザー一人一人の使用環境によるところが大きいため、オイル交換など1回の代金が低価格で、頻度が異なるものについてはあえて含めていない。また駐車場代などのコストも、地域によって大きく異なるため除外している。
■新車から3年間乗ってお得なクルマ(3年間の差し引きトータルコストが低いクルマ)
1位/デミオディーゼル およそ106万円
2位/フィット1.3 およそ110万円
3位/プリウス およそ129万円
4位/アクア およそ145万円
5位/ノートe-POWER およそ177万円
6位/リーフ およそ203万円
6位/プリウスPHV およそ203万円
こうして新車から3年間の差し引きトータルコストを計算してみたのだが、すなわち、これが本当にお得なクルマとなる。
こうして比べてみると、3年間の差し引きトータルコストが最も安いのはデミオディーゼルだった。2位はフィット1.3Lガソリン車、そして3位にハイブリッドのプリウスが入った。
エンジン車、強しである。ハイブリッド車が必ずしもお得なクルマとは言えないことが、改めて見えたと思う。
3位のプリウスはハイブリッドモデルながら、バッテリーの搭載量や優れたマネージメントシステムによる劣化を抑える工夫、さらに乗り心地などが改善されたこともあり、3年後の下取り価格も高めが予想できる。
■新車から5年乗った場合、お得なクルマは?
こちらも同様に1回継続車検を受けて、5年間乗った後に下取りに出した際のトータルコストも算出。現行モデルは5年後の下取り価格は分からないモデルも多いが、これまでの経験則から下取り価格を参考として算出した。
ここでもEVやPHVの下取り価格の安さから、トータル出費の多さが目立つことになった。
ハイブリッドやEVは、バッテリーの経年劣化が下取り価格に大きく影響する。例えばアルファード/ヴェルファイアでは、下取りの安さからハイブリッドを敬遠するユーザーも多いのも、この傾向が大きな原因だ。燃料に比べて安い電気代も、バッテリー代まで考慮しなければならない理由がこれで分かる。
■新車を購入してから5年間乗った場合、10年間乗った場合のランニングコスト比較
デミオやフィットといったエンジン車はMTも用意されており、上手く走らせれば燃費もよく、運転を楽しめれば気分転換やストレス解消の効果も大きいが、雑に乗ればATに比べ燃費は悪化するし、クラッチ交換などのメンテナンスコストが必要になるというデメリットが出てくる。
このあたりは不確定要素であるため、今回の維持費用には含めていない。5年3万5000kmで出費がかさむようなトラブルやメンテナンスはほとんどない、というのが今日の国産車であるから、そこは想定に含む必要はなさそうだ。
■新車から5年間乗ってお得なクルマ(5年間の差し引きトータルコストが低いクルマ)
1位/フィット1.3 およそ170万円
2位/デミオディーゼル およそ192万円
3位/ノートe-POWER およそ203万円
4位/アクア およそ209万円
5位/プリウス およそ213万円
6位/リーフ およそ273万円
7位/プリウスPHV およそ282万円
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