【重要!? 飛ばしてOK!?】クルマの12カ月点検の謎 なぜ大事なのかその理由に迫る

【重要!? 飛ばしてOK!?】クルマの12カ月点検の謎 なぜ大事なのかその理由に迫る

クルマを購入し、乗り続けているユーザーだったら、車検の度に24カ月点検整備を受けているのは知っていますよね。

でも12カ月点検はしっかり行っているでしょうか? 身近な人に聞いてみると、12カ月点検を受けていない人は意外に多く、12カ月点検の存在さえ知らない人がいたのにはさすがにビックリしました。

クルマの耐久性は年々進化していますが、長く乗るようになった現代だからこそトラブルを事前に発見できる点検整備の重要度は上がってきています。

さて、この12カ月点検。受けていなければ違反や罰金など罰則になるのでしょうか? またディーラーや整備工場ではなく、自分で12カ月点検を行っても大丈夫なのでしょうか?

そんな12カ月点検の疑問をモータージャーナリストの高根英幸さんが解説します。高根さんは自ら、愛車の12カ月点検を行っているとのこと。その経験談も合わせて紹介しましょう。

文/高根英幸
写真/ベストカーWeb編集部 Adobe Stock


■クルマは複雑な機械、点検整備は必要!!

12カ月点検の存在は知っていても罰則はないので、受けたことがないという人が意外に多い

クルマはパワーユニットだけでなく、サスペンションやブレーキ、ステアリング機構など、たくさんの機械要素が組み合わされている。走るほど、あるいは長期間乗らずに止めっぱなしでも経年変化でクルマのコンディションは劣化していく。

最近の乗用車なら走行前に運行前点検なんて行なう必要はないが、定期的に点検することは必要だ。現在、道路運送車両法で定められている乗用車の法定点検は12カ月点検と24カ月点検の2種類がある。以前は6カ月点検もあったが、クルマのメンテナンスフリー化が進んだことにより、乗用車では廃止されている。

24カ月点検は車検時に行なう点検整備のことだ。新車で購入した場合、新規登録から車検は3年間の有効期間があるが、1年後に12カ月点検を行ない、その翌年にももう一度12カ月点検を行ない、車検時に24カ月点検を行なうことになる。

■12カ月点検に罰則はなし!

24カ月点検と12カ月点検の違いは、点検項目の数が違うだけだ。12カ月点検は全26項目、24カ月点検は12カ月点検の全26項目に加え、30項目をプラスした全56項目で24カ月点検には12カ月点検の点検項目が含まれている。

12カ月点検が、目視による点検が主体であるのに対し、24カ月点検は調整や交換などの作業が伴いやすい点検項目となっている。

つまり、24カ月点検をプロにしっかりと行なってもらえば、12カ月点検の実施はそれほど神経質になることはない。未実施でも罰則規定はないし、プロの行なう24カ月点検は、その後1年以上は消耗品が使用限界になることがないよう予測して、部品の交換などを行なうのが一般的だからだ。

12カ月点検の未実施に罰則規定はない。それどころか24カ月点検もそれ自体は受けていなくても罰則はない。しかし車検を取得する時には24カ月点検を受けてから検査を受けることになっている。

無車検のクルマを運転すると減点6の一発免停であることから、事実上罰則があり義務化されている。それに点検整備を怠ったことで、もし整備不良が原因で交通事故でも起こせば、そのクルマのオーナーの責任はより重くなる。

ユーザー車検の場合、車検合格後に24カ月点検を行なう(通称、後整備)ことも認められている。自分でユーザー車検を受けて、プロに24カ月点検だけを依頼するのもアリなのだ。

次ページは : ■12カ月点検の料金は?

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