【重要!? 飛ばしてOK!?】クルマの12カ月点検の謎 なぜ大事なのかその理由に迫る

■12カ月点検の料金は?

弊社所有のハスラーの12カ月点検をした時の整備記録簿。他メーカーの12カ月定期点検記録簿もほぼ変わらない内容だ

12カ月点検をディーラーに依頼すると車種やディーラーによって異なるが、乗用車では1万円前後、カー用品量販店でもやってくれるが、その場合は8000円前後、ユーザー車検代行など格安車検のチェーン店では6000円前後とさらに価格は安めに設定されている。いずれにせよ費用は排気量の大きいクルマほど高くなる。

これは車検とまったく同じで、点検自体を安く済ませようとするのであればカー用品量販店や格安車検で作業してもらう方がいいかもしれないが、愛車を長持ちさせたい、路上でのトラブルを防ぎたいという安心感を得るための点検を優先するなら、やっぱりディーラーで作業してもらうことだ。

点検整備は自動車整備士が行なわなくてはいけないもの、と思っているユーザーも多い。だが自分のクルマであれば、車検を取得するだけでなく点検整備も自分で行なうことができる。そもそもクルマのオーナーには管理責任があり、点検整備を行なわなくてはならないと定められているのは、クルマのオーナーに対してなのだ。

したがって整備工場やディーラーは、そのオーナーがすべき点検整備を代理で行なっているに過ぎないのである。ただし前述のようにプロの仕事として確実に点検整備してくれるからビジネスとして成立するのであって、単にオーナーの作業を代理で行なうような安易な仕事ではない。

12カ月点検、24カ月点検の点検項目や内容は、クルマに積まれている点検整備記録簿を見ることで把握できる。

これは基本的にディーラーなどの整備業者が整備の記録を店舗と車両に残し、車検取得時にも利用するためのもの。

自分で点検するならばこの点検記録簿を見て作業し、オーナー自身が記載しておけばいい。中古車などで点検記録簿がない(前オーナーの個人情報保護のため、廃棄する業者もいるのだ)場合は、車検場に隣接している自動車整備振興会などから購入できる。

愛車にこんなステッカーが貼られているのを見たことありませんか? 定期点検整備を確実に実施したクルマであることを示すもので、次回の定 期点検整備の実施時期が外から見てもわかるように実施年月を表示。また、裏面には定期点検整備を実施した整備事業場名、次回の定期点検 整備の実施時期などが記載されている。12カ月点検の場合も貼られているケースが多い

参考までに日本自動車整備振興会連合会が行った「平成27年度国産自動車点検・整備料金実態調査」では、車検以外の整備代金として、3万704台を調査したデータがあるので紹介しておこう。

1年点検の点検・整備料金は軽自動車が平均1万3448円、1〜1.5Lが1万5072円、1.5〜2Lが1万7368円、2〜2.5Lが1万9038円、2.5L以上が2万1824円となっている。ちなみに24カ月点検・車検時の点検・整備料金も掲載しておこう。

平成27年度のデータだが、当協会が隔年で調査してきたが大きな変動がないということで現在は行われていない。出典/日本自動車整備振興会連合会

車検時の点検・整備料金。 出典/日本自動車整備振興会連合会

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