トヨタJPNタクシー 車いす乗降作業が3分になった!?

■3月発売の一部改良車は約3分まで短縮

3月から発売される一部改良車は徹底した作業簡素化とスロープ改良などで乗降時間は約3分に短縮した

3月から発売される一部改良車では、メインとなるスロープ(スロープNo.1)をこれまでの折り畳3枚折りから2つ折りに変更。

長さを延長し、収納袋を廃止、フロアへの固定をワンタッチ式に変更。歩道などで使う延長用スロープ(スロープNo.2)を折り畳み式から樹脂製の一体ステップに変更。

スロープNo.1との結合を簡易にしたほか、車内の車いす固定ベルト、延長ベルトをカーペットのポケットに収納し、作業の簡素化を図った。

これらの改良により、作業工程が従来の63工程から24工程へと削減、これまで10~15分程度かかっていた時間が、約3分まで短縮した。

実際にスロープの組み立てから、車いす利用者が乗る車いすを押してJPNタクシーに乗せていただいたが、明らかに改良前よりは覚えやすく、簡単にできるようになっていた。これならタクシードライバーも安心して車いす利用者を載せることができるだろう。

ただ、気になったのは男性の車いす利用者を車内まで乗せる時に予想以上に力が必要なこと。女性タクシードライバーが乗せられるだろうかと思ってしまった……。

■スライドドアの開閉時間も6.5秒から5秒へ短縮!

3月発売の一部改良モデル。これで走りながらスライドドアが締まるということもなくなりそう

個人的に嬉しかったのは、スライドドアの開閉時間が6.5秒から5秒に短縮したこと。これまで10回ほどJPNタクシーに乗っているが、何度かスライドドアが閉まっている途中で発進したことがあったり、停止してからスライドドアが開くまで時間がかかり、ちょっと開閉するのが遅すぎるのでは? と感じていたからだ。

しかし、1.5秒速くなったというものの、体感的には速いとは感じられず、普通か、ちょっと遅いと感じる程度だった……。

さらに、衝突被害を軽減するプリクラッシュセーフティブレーキ機能に昼間の歩行者検知も追加したこと。タクシードライバーにとっては嬉しい、料金トレイ位置の見直し(10cm下げ&ロック簡素化)やリアワイパーの間欠機能追加など細かい改良が加えられた。

今後、マイナーチェンジや一部改良が加えられて、さらに使いやすくなっていくだろう。

最後に粥川さんに、「クラウンコンフォートなどセダン型のタクシーに慣れていて好きなんですが、もうトヨタさんからはセダン型のタクシーは発売されないのでしょうか?」と聞いてみたが、JPNタクシー1本でセダン型タクシーの発売はまったく考えていないそうだ。

タクシードライバーの要望で料金トレーの高さが10cm低くなり、ロックも簡素化された

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