発表時にはMC(モデルチェンジ)を考える
こうして発表会を迎えるのだが、華やかなイメージの発表会だが、CEはすでに2~3年後の計画を考え始めている時期。この段階では、まだ市場の反響、市場からの改良要望といったものは上がっていないが、それでも限られた開発期間のなかで「やりきれなかった」ことはあり、MC時にそれを盛り込むための計画を立てたり、先行開発部門の新技術をリサーチしたりと、けっこう忙しい。
もちろん、この後にあがってくる市場の声を拾い集めてMCに盛り込むことも重要な仕事となる。ただ、メーカーによっては、この段階で人事異動があり、MCは別のCEに委ねられる場合もある。
その場合、ここまで携わったCEは別のモデルの開発を担当することになるし、あるいは別モデルのMC担当となる場合もある。この発表会の日まで、一番最初の経営方針会議から5~6年、正式なプロジェクトゴーから起算して3~4年というのが新車開発期間となる。
新型車が誕生するまでの大まかな流れ
5~6年前
- メーカー全体の事業計画のなかで、中長期的戦略として、商品ラインアップの計画が決定
- (どのカテゴリーにどのような車種を投入するかといった全体的計画)
3~4年前
- 商品企画部門が、具体的なコンセプトを提案。会社としての承認を受けて正式なプロジェクトとしてスタート
- ( この段階ではデザイン等は全く注文していない)
2.5~2年前
- チーフエンジニアが選出され、具体的な車両開発に着手
- 先行開発チームから使える技術の提供を受ける
- デザインチームに具体的なコンセプト、パッケージを伝えてデザインを作成
- 開発試作車による実車テスト等
1年前
- 設計を生産工場へバトンタッチ
- ここまでに開発試作車でのテストを終了して工場試作車によるテストへ移行
- 工場での生産ラインの整備、生産試作発表/発売ついに発表、発売を迎える
- 2~3年後の一部改良、マイチェンに向けたユーザーの声、不満点等の吸い上げ
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