盗難警報発令中! 2022年は中部と近畿で自動車ドロが20~30%も増加! ワーストは愛知だった

年齢層は20代、来日外国人ではスリランカ人の犯罪が目立つ

 検挙された自動車ドロの犯行時年齢も判明した。コアな年齢層は以下のとおり。

 ・20~29歳 141人
 ・30~39歳 113人
 ・40~49歳 132人

 最も多いのは20代だが、増加数では11人増の40代が目立つ。

 また、来日外国人の検挙人員も明らかに。総数は前年から31人増の61人。国籍ではスリランカ(21人増の23人)、中国(6人増の6人)が目立った。来日外国人の犯罪が盗難件数の増加につながっている。

バイクは344件も増加、ただし検挙率は微増した

二輪車はピーク時の30分の1にまで減少。2021年は統計上で最も低い数字を記録したが、2022年は記録更新ならず ※グラフは警察庁「犯罪統計資料」を元に筆者作成
二輪車はピーク時の30分の1にまで減少。2021年は統計上で最も低い数字を記録したが、2022年は記録更新ならず ※グラフは警察庁「犯罪統計資料」を元に筆者作成

 続いてバイクの盗難件数について。クルマより標的になりやすいだけに、昔から件数が多いのが特徴だ。統計が残る1967年以降、一時期を除いてバイクの盗難件数は増加し続け、1988年には20万件を突破。翌1989年には最大の27万1083件を記録するに至り、以降も20万件超を維持し続けた。

 ところが、2000年の25万3433件をピークに減少へ転じ、毎年前年比20%もの大幅減となっていく。2006年には10万件を割り、2009年に微増したものの、以降はマイナスとなり、ついに2020年は1万件を割り込んだ。これは統計が残る1967年以降、最も低い数字で、1万件を下回るのも初だった。

 2010年以降、盗難認知件数は11年連続で減少していたが、2022年は増加へ。344件増の7913件(4.5%増)となった。

 検挙件数と検挙率は以下のとおり。

 ・検挙件数1458件(169件増 13.1%増)
 ・検挙率18.4%(1.4ポイント増)

 検挙人員720人のうち、少年は616人。前年から4人減だった。

 バイクの盗難は、クルマに比べて検挙率が極端に少ない。これはパーツへの分解が容易なためだが、2022年は少しでも検挙率が上昇したことは喜ばしい。また、少年の犯罪が大勢を占め、残念ながら車両が発見される確率がクルマより低いのが特徴。なお二輪車の都道府県別認知件数は執筆時では未発表だ。

コロナ明けも影響? うっかりミスを防ぐのも対策に

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 ピーク時から盗難件数が減ったとはいえ、1日あたりクルマは約16台、バイクは約20台が盗まれている計算。両方とも久方ぶりに増加へ転じたのは気がかりだ。

 増加した理由は明らかではないものの、2020年、2021年は、新型コロナの影響で日本への入国が制限されていた時期。外国人窃盗団による盗難被害が少なかったと見られる。その反動で増加に転じた可能性もあるだろう。

 対策としては、セキュリティを高めるのはもちろんのこと、うっかりミスにも注意したい。2021年の警視庁による資料によれば、エンジンキーを挿し込んだ状態、または運転席等に放置していた状態で盗まれたクルマが17.3%(191件中33件)。バイクでは25.9%(722件中197台)もある。

 これは都内のみの数字なので、全国的にはより件数が高くなるのは確実だ。愛車を離れる際は、少しの時間だったとしてもキーをロックするだけで、盗まれる確率を減らすことができる。今年は再び盗難が減少傾向になってほしいものだ。

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