3月28日に発表、発売開始となった日産デイズ/三菱eKシリーズ。
日産が開発の主体となったことでプラットフォームもパワートレーンもすべて新開発とされた。
エンジンは大本になるベースはルノーが開発した直列3気筒で、DATSUNブランド車に搭載されるBR08だが、ピストンもコンロッドも、ブロックなども含めて大幅に新設計されており、事実上新開発といって差し支えないレベル。
プラットフォームもエンジンもCVTもすべて新開発された新型は、ライバルを圧倒するのか!? 現状の売れ行きもレポート!
※本稿は2019年4月のものです
文:渡辺陽一郎、ベストカー編集部/写真:平野 学、西尾タクト
初出:『ベストカー』 2019年5月26日号
■正統派「カスタム」のデイズハイウェイスターに対し、eK Xは思い切った変化球勝負のSUVテイスト
(TEXT/編集部)
まずは各ラインナップの外観を見ていこう。
●日産 デイズ
●日産デイズ ハイウェイスター
●三菱 eKワゴン
●三菱 eK X(クロス)
デイズとeKは基本的に「同じクルマ」だ。特に標準モデルとなる「デイズ」と「eKワゴン」はフロントマスクやエンブレムの違いだけで内外装は基本的に同じ。エンジンは直3NAのみでモーターアシストのマイルドハイブリッドは設定されない。
一方、大きくテイストを異にするのが、いわゆる「カスタムモデル」に相当する「デイズハイウェイスター」と「eK X(クロス)」だ。
写真を見れば一目瞭然だが、スポーティ路線を目指したハイウェイスターに対し、クロスはミニデリカD:5ともいえるクロスオーバーSUVテイスト。
大胆なフロントマスクとブラックアウトとされたオーバーフェンダー風フェンダーアーチ塗装によりワイルドテイストを演出している。
とはいえ、デイズ/eKシリーズのボディサイズはすべて共通で、さらにフロントグリルなどの樹脂パーツ以外、鉄板プレスで造形された外板パネルは全車共通。それでいながら、これほどのテイストの違いを演出したのはおみごとである。
パワートレーンは前述のようにNAは標準モデルにはマイルドハイブリッドなし、カスタム系列はマイルドハイブリッド仕様となり、カスタム系列にはターボマイルドハイブリッドも設定される。
NAマイルドハイブリッドはモーターアシストの威力もありスルスルスルと軽快にスタートして加速も力強い。旧モデルで感じた発進時のもたつき感はなく、エンジンの吹き上がりもナチュラルでCVTとのマッチングもよく、街中で小気味よく走ってくれる。
シャシーも新開発されたプラットフォームの進化を実感。足がしっかりと動いてしなやかな乗り味を作りだしている。ホイールベースが長く、室内の広さも特筆点。今度のデイズ/eKはキッチリ作られたことがよくわかる。
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