■超小型モビリティとしての復活が望まれる
小さなボディで、ふたり乗りという特徴は、実用面でマイナスに思えるが、小さいながらも荷室は一般的なスーツケースがひとつ入る広さを確保。さらに助手席を前方に倒せば荷室とつながり、ゴルフバッグなどの長めの荷物を積載することも可能だ。さらに、荷室床面には小物の収納に役立つフタ付きのマルチボックスが設けられるなど、日常における利便性にも配慮されている。
小型で取りまわしがよく、経済性に優れる軽自動車のなかでも、社会と環境に優しいクルマであることは言うまでもないが、ツインが発売されていた2000年代には、ワゴンRやムーヴといった利便性に秀でた軽自動車がクラスをリードしており、残念ながらツインが持つ軽自動車の本質的な魅力はいまひとつユーザーに伝わらなかった。
2013年に国土交通省が「超小型モビリティ認定制度」を創設する。ツインはそれより10年も前に小型モビリティの未来を見据えて登場したことになるのだが、あまりに早すぎたのは明白。結果としてツインは3年弱の販売期間で1万台ほどしか売れず、販売的に成功を収めることができなかった。
とはいえ、ツインの特徴が「自動車よりコンパクトで小まわりが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1人~2人乗り程度の車両」という、超小型モビリティの定義に合致していることを踏まえると、復活の機運はゼロとは言えない。
もちろん地域特性や用途への対応、メカニズムの刷新などの課題はあるものの、軽自動車の枠にはまらないクルマとしてツインが再び注目を集める可能性は大いにある。
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