WR-Vはコスパだけじゃなく乗って走っても気持ちいい!! 普通なんだけど悪いところがないって凄いことです!!

WR-Vはコスパだけじゃなく乗って走っても気持ちいい!! 普通なんだけど悪いところがないって凄いことです!!

 12月21日に正式発表され、209万8800円からという価格でコスパに優れたコンパクトSUVとして注目のホンダWR-V。タイとインドと日本の開発拠点が連携して開発することで開発コストを圧縮しつつ、高い品質でバリュー感の高いクルマに仕上がった。さて、WR-Vの走りはどんなものなのか? 3月22日の発売開始に先立って、乗って走ってどうなのよ? をお伝えいたしましょう。

文/梅木智晴、写真/平野学

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視界良好! 走らせやすい、ちょうどいいサイズ感

 試乗車をパッと見た印象は「おっ、いい感じだねぇ!」だった。外観ではボディパネルのチリ合わせや樹脂パーツの成形精度が高く、クルマ全体がシャキッとした印象。ドアの開閉も重厚感がある触感で安心感がある。これ、けっこう重要な感性評価で、第一印象がイマイチなクルマは、走らせても“う~ん……”な場合が多いのだ。

ボディ外板のチリ合わせや樹脂パーツの成形精度が高く、パッと見た時の上質感が伝わるWR-Vのエクステリア
ボディ外板のチリ合わせや樹脂パーツの成形精度が高く、パッと見た時の上質感が伝わるWR-Vのエクステリア

 運転席に座る。シートは座面クッションの厚みがあってお尻がスッと沈み込んで姿勢が落ち着く。ややアップライトな着座姿勢となる。分厚いフロントマスクなのでボンネットフードは高く、視界を邪魔するのでは? と思ったのだが、フードは中央部が凹形状となっていて前方視界を確保する。ヘッドライト部は相対的にやや高いのだが、ドライバーの視線ではここが「峰」となって車端の距離感を掴みやすいので、視界は良好だ。

 最近のクルマはAピラーが寝ているものも多く、右左折時の視界を邪魔するケースがあるのだが、WR-Vは比較的Aピラーが立っていることで、室内から見るとインパネの奥行きが小さくAピラー接続点がドライバーに近い。そのため右も左も斜め前を見る際にAピラーが視界を邪魔しない。また、ドアミラーとAピラーの間に隙間あるため死角がすくななっているのもいい。スクエアな車体形状のため、後退時の斜め後方の視認性にも優れる。こうした視界のよさは、安全に直結するし、視界がいいクルマは運転時のストレスが小さくなる。

Aピラーの角度が比較的立っていて、インパネとの交点がドライバーに近いこともあって右左折時の斜め前の視界を邪魔しない。視界のよさが魅力のひとつだ
Aピラーの角度が比較的立っていて、インパネとの交点がドライバーに近いこともあって右左折時の斜め前の視界を邪魔しない。視界のよさが魅力のひとつだ

上質感のある乗り心地とドライブフィールはちょっとした驚きだった

 走り出すとステアフィールに感心した。滑らかでしっかりした操舵感を伝えてくれる。電動パワステのコストをケチるとここが台無しになってしまうのだ。運転中、絶え間なく手が触れ操作している操舵系は、回した時のザラザラ感や重量感のような「違和感」がちょっとしたレベルでもドライバーにはハッキリとネガティブとして感じられるものだ。WR-Vの操舵はイヤな抵抗感はなくスムーズで上質だし、操舵に対する路面からのフィードバックもしっかり伝わってきて安心感もある。これ、いいですよ!

 エンジンは直4、1.5リッターで、フィットやフリードなどにも搭載されるL15型で、特別なものではない。このエンジン、最高出力118ps、最大トルク14.5kgmでフツーなんだけど、わりと低回転からしっかりとトルクが立ち上がり、吹け上りの感じが気持ちいい。CVTとのマッチングもよく、街中のストップ&ゴーでも案外軽快に走ってくれるのだ。

エンジンは<br>直列4気筒1.5リッターのみの設定。最高出力118ps/6600rpm、最大トルク14.5kgm/4300rpmで、パフォーマンス的にはごくごく普通だ
エンジンは
直列4気筒1.5リッターのみの設定。最高出力118ps/6600rpm、最大トルク14.5kgm/4300rpmで、パフォーマンス的にはごくごく普通だ

 そして乗り心地がいい。車体がしっかりしていて、足がちゃんと動いている印象。テストコースの限られた路面ではあるものの、今回は一般道の荒れた路面を再現したうねうねわだち路面や、左右で互い違いに凹凸がある路面などを走ったが、足が底付きするようなことはなく、しっかりと車体が入力を受け止めて足を動かしていた。

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