もみ消し部分に高価なパンチングプレートのステンレス素材を使用したタイプ。表面には加工が施されており、タバコが消しやすく灰も詰まりにくいように最適化しているそう。
開発した名塚さんによれば「もみ消し部分は某量販店で販売している穴あきスプーンを使ってテスト&トライをしています。ちょうど良い形状だったのですよね」と笑う。
●自然消火タイプ
吸い殻を中へ落とすと、窒息消火(火の元である酸素が絶たれる)によって自然と消火するタイプ。パッキンを装着して密閉感を向上させており、本体も水洗いができる。
社内では厳しい耐久試験があり、悪路を走らせた走行試験もある
商品の数や機能性などを取り上げてきたが、それらは市販化されるまでに自社でかなり高いハードルを設けているという。
「私たちメーカーにとっては年間数万個生産するウチのひとつですが、お客さんにとっては唯一であり大事な商品。なので、試験は厳しい自社基準を設けています」と辰巳さんは言う。
灰皿の耐火性や車内で使用時の状況を考えた性能チェックでは火の付いたタバコを大量に(実際に数を聞いたらビックリする!)灰皿へ入れて、それをしばらくそのまま放置させて灰皿の中身はもちろん、外側にまで影響が出ていないかシビアにチェックしているという。
「もしも、灰皿が燃えてしまうと車内へ火が伝わってしまうのでそこは厳しく見ている」と辰巳さんは続ける。
もちろん試験はこればかりではない。灰皿のフタを何回も開閉して耐久性の確認を行なうのだがそれも社内でおこなっているという。繰り返し開閉させているそうだが、その数は数万回におよぶものだというから驚きだ。
一方では、車内に灰皿を設置し実際にクルマを走らせて『悪路試験』なるものも行なっている。
名塚さんによると「場所は明かせませんが社内で指定した砂利道です。そこで、凹凸のある道を走らせて灰皿の動きや音などを確認しています。
しっかりとしたデータが取れるのでそこの道路は社内でもテストコースとして認知されています」と説明する。
業界に先駆けて加熱式タバコ向けの灰皿もリリース!
話は変わって、最近のタバコ関連での話題は加熱式タバコが増えてきたことだろう。
カーメイトの資料によれば、2018年で紙巻きタバコを含めた全体のシェアでは加熱式タバコは2割超に、2020年には3割を超えるという。
そんな加熱式タバコに特化した灰皿もラインアップ。本体の置き場所を確保して、しっかり充電。ヒートスティックも一緒に置けて、もちろん吸い殻も内部へ捨てることができてさらに、夜間でも使いやすいように照明用のLEDまで装備するというマルチな専用灰皿なのだ。
ちなみに同商品は2017年に業界に先駆けて発売されたのだが、それ以来同タイプの灰皿はオールインワンモデルと呼ばれ、業界をけん引する商品になったとか。
加熱式タバコの灰皿商品はまだまだ伸びていく!
最後にもうひとつ。近年ではHVやEVが新車販売の中心になってきた。そうしたクルマが出始めてきたことで灰皿商品で思いがけない要望が出てきたという。
「車内の静粛性への要求が一段と高くなっています。加熱式タバコ関連の商品でもカップホルダーに設置したときに『カタカタ』という音が気になるというユーザーからの声もあり、外観にエラストマーという衝撃を吸収する軟質素材を使うことで、音が出ないようにしています」と、名塚さん。
加熱式タバコ関連の商品は名塚さんが手がけているそうで、力の入れ具合は相当なもの!
今後の灰皿商品ついて辰巳さんは「加熱式タバコのシェアが拡大していることで、これらの商品をどんどん市場に新製品を投入していきます。
まもなく新しい商品が出ると思いますが、そちらも業界をアッと言わせるような商品です。ご期待ください」とのこと。どうやら今度の新商品はさらに凄いことになっていそう。どんな商品か楽しみだ!
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