バス火災の原因が判明
バスの安全性を証明するためにも国土交通省自動車局整備課に話を聞いてみた。最新の平成15年〜平成22年までのデータによると、一次的な火災原因は不明を除いて圧倒的に「点検整備不十分」が多いそうだ。「点検整備不十分」とは長期間の整備未実施や、定期交換部品の未交換などを指す用語。
原因2位は「整備作業ミス」。こちらは整備作業中の部品の取り付けなどが不十分だったり、取り付け方法を誤ったケースだ。つまりバス火災のほとんどは人的要因のものが多く、バスの欠陥などで突然出火しているわけではないことがデータとしてわかってきた。
出火に至る状況も電気関係のショート、ブレーキやタイヤの加熱、エンジンオイル漏れが主因とのこと。それらがエンジン付近で出火し、そのまま燃料などの可燃物に引火、炎上することが多い。
また古いバスや総走行距離が多いバスばかりが燃えているわけではないこともお伝えしたい。国土交通省のデータによると、総走行距離が100万㎞を超えた「ベテラン」バスだけでなく、20万㎞程度の「新米」バスも数多くの火災を起こしている。 車両の新旧を問わず、しっかり整備されていれば火災を起こすことは稀なのである。
というわけで今回の疑問への答えは「バスが火災を引き起こす主な原因は人的ミスと、バスが持つ構造的な要因が結びついたから」とまとめられそう。しっかり整備されたバスなら火災の可能性は低いといえそうだ。
バス火災の原因の多くは整備不足などの人的要因が多くを占めていることがわかった
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