■40周年未遂車│日産 レパード(1980~1999年)
●その生きざま・死にざま
1980年に誕生した時は4ドアと2ドアのハードトップだった。が、2代目はライバルモデルのソアラの成功にあやかろうと2ドアハードトップだけに絞り込んでいる。
ところが売れなかったため、3代目はアメリカでデザインしたアクの強いセダンに生まれ変わった。車名も「レパード J.フェリー」を名乗っている。
が、販売は好転せず、4代目はセドリック/グロリアの兄弟車となった。何度も迷走を繰り返し、販売台数が低迷したから21世紀を待たずに消滅している。
●編集部からの偲ぶ言葉
3代目レパード J.フェリーの尻下がりデザインは強烈だったが、一般に記憶に残っているのは初代、2代目までではなかろうか。同時期にトヨタのソアラが存在していなければ、もうちょっと違った未来があったかもしれない。
■30周年未遂車│いすゞ PAネロ(1990~1993年)
●その生きざま・死にざま
いすゞは提携しているアメリカのGMにジオ・ストームを供給した。これを日本仕様に変えたのがPAネロだ。
ヤナセが販売していたピアッツァネロの後継クーペで、1990年6月に発売している。セミリトラクタブルの角型4灯式ヘッドライトが特徴で、メカニズムは3代目ジェミニと共通だ。
1.6Lの直列4気筒DOHCにはインタークーラー付きターボもある。が、クセの強いデザインが敬遠され、いすゞもトラックとバス事業を優先したから3年ほどで消えていく。
●編集部からの哀悼の言葉
角型4灯ライト(1984年以降)を持つFRの先代モデル、ピアッツァネロは本当にカッコよかった。が、PAネロはジェミニベースのため、どうしても寸詰まり感が出てしまう。180psのターボモデル、「イルムシャー160R」は魅力だけど。
■30周年未遂車│日産 プリメーラ(1990~2005年)
●その生きざま・死にざま
ヨーロッパ市場を見据えて開発し、1990年に送り出された上質なFFファミリーカー。洗練されたハンドリングが自慢で、欧州のメーカーもベンチマークにしたほどスポーティな味わいだった。
2代目は気持ちいい走りに磨きをかけ、ワゴンも設定する。が、キープコンセプトのデザインは日本では今一歩の評判だった。
そこで3代目はデザインを大きく変えたが、日産党の支持を得られず不発に終わっている。2005年に日本で販売を終えたが、実に惜しい。
●編集部からの鎮魂の言葉
初代モデルの矢のように突っ走る直進安定性が強烈に記憶に残る。2代目が初代ほどのヒットを記録できなかったことで3代目はやや上級に移行したが、丸っこいそのデザインにプリメーラらしいスポーティさを感じるのは難しかった。
■30周年未遂車│三菱 ディアマンテ(1990~2005年)
●その生きざま・死にざま
ボディサイズを3ナンバー枠に広げ、新技術を積極的に導入した大人の雰囲気を持った4ドアハードトップ。エンジンは上質なV型6気筒を積む。
1990年にデビューし、目標台数を超えるヒット作となっている。1995年に第2世代にバトンタッチし、1997年からは直噴ガソリンエンジンのGDIを主役に据えた。
最初はそれなりに売れていたが、モデル末期は月販100台レベルにまで落ち込んでいる。三菱が自主再建を目指したため、2005年に役目を終え、寂しく消えていく。
●編集部からの追悼の言葉
車名の由来となったダイヤモンドを思わせる硬質な雰囲気のデザインがナイス。FF3ナンバーサルーンとしてヒットし、フォロアーも生んだが、同じ宝石名シリーズなら全体にヌメヌメしてて、なんかエロいエメロードが担当は好き。
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