急な降雪にも慌てない! 雪のトラブル対処術

急な降雪にも慌てない! 雪のトラブル対処術

この冬、最も強い寒気に襲われている日本列島。14~15日は全国各地で雪による被害が相次いだ。雪で怖いのは、スリップ事故や追突事故だ。今回の大雪は収まりつつあるが、2~3月、これから先もまだまだ油断できない。雪への備えを紹介しよう。

文:ベストカー編集部
ベストカー2015年3月10日号



困ったときに役立つJAFのアドバイス


気象庁であっても天気の変化を完璧に予測することは難しい。降り出す前に用事をすませたいと思いノーマルタイヤで出かけたが、さて帰ろうと思ったら雪が降り出していたなんてこともあるかもしれない。そんな時はどう対応すればよいのか? JAF広報部に聞いてみた。


雪道で1台が立ち往生してしまうと、大渋滞が起きてしまう可能性も

「万が一、降雪の際にスタッドレスタイヤを装着していない、またはタイヤチェーンを持っていない場合などは、事故を起こす危険性がありますのでノーマルタイヤで雪道を走行することはせず、公共交通機関に切り替えるようにしてください」

「もしオートソック(布製タイヤすべり止め)を車載していても、あくまで緊急用ですので、滑りやすい路面からの脱出や、安全に駐車できる場所まで移動させるだけにとどめ、凍結路面や積雪路面を長距離走行することは控えてください。長距離移動する場合は、必ずスタッドレスタイヤ、あるいはタイヤチェーンの装着が必要です」

もし出先で大雪や吹雪に遭い、車内に閉じ込められてしまった場合、どのように対応することがベストなのだろうか?

「荒天時に無理に車外へ避難しようとすると、方向を見失い元の場所に戻れなくなるなどの危険が高まります。外より温度が高い車内で、天候の回復や救援を待ちましょう」

「状況にもよりますが、吹雪や豪雪などで積雪量が多く、長時間救援が見込めない場合は、排ガスによる一酸化炭素中毒やガス欠の危険性も考えられます。エンジンを切り、車内で寒さをしのぐ対策として、毛布、カイロ等の保温対策品の常備が必要です。もし、毛布、カイロ等の保温できる装備がなく、エンジンをかけたまま車内にとどまる場合は、頻繁に車外に出て、マフラー周辺の除雪が必要です」

エンジンを切った車内は想像以上に寒い。降雪が予想される地域に出かける際は、それなりの準備が必要なので、着の身着のままで出かけるのは厳禁ということだ。

 

次ページ:普段はなんでもない道が、雪だと危険になる箇所


 


雪だと危険になる要注意ポイント


普段はなんでもない道路が、ちょっとした雪で一気に危険度がアップすることがある。特に雪に慣れていない地域では、除雪が追いつかず、危険な場所が雪の数日後にわたって残ることもある。またスタッドレスを装着していても過信は禁物だ。ぜひ、注意しておきたいポイントを紹介する。

●アンダーパスは、アリ地獄にはまる危険あり!
普段何気なく通る鉄道下などをくぐるアンダーパス。雪の日もあまり気にせず使用する人が多いが、いざ上ろうと思うと意外に勾配がきつく、路面に着雪した状態ではタイヤが空転してしまい、登れない事態に陥ることがある。実際に、高崎駅近くのアンダーパスでは、数台が立ち往生していたこともあった。都市部でも油断は禁物だ。

●大型車が作る雪の壁に注意
交差点では、ダブルタイヤの大型トラックが通ることで幾重にも雪の山ができる。曲がろうとする際に、それに乗り上げる形で曲がるが、アクセルを踏み込まないと乗り越えられず、ハンドルやタイヤがとられやすく、事故につながりやすい。また夜間はガチガチに凍るので、より曲がるのが難しくなる。


わだちが深いところにも危険が潜んでいる

●車高が低いと、ちょっとした雪でスタック
雪の降らない地域では、車高が低めのスポーティなグレードのFF車が多い。大雪の際はその車高がネックになるのだ。雪道では写真上のようなわだちができる。ここを走るのが一番走りやすいのだが、場所によっては中央部が高くなり、乗り上げる格好でスタックしてしまうのだ。

駆動輪が浮いてスタックしてしまうわけだが、その先もレールのようにわだちが続いているので、いくらスコップで掘っても進むことができなくなる。このような状況にはまってしまったら、除雪車がくるのを待つしか方法はない。

●視界の確保に気をつけろ
大雪の中でワイパーをかけていると、よけた雪が運転席側のAピラー付近にドンドン溜まっていき、視界が狭くなってしまう。こうならないために前面のデフロスターは暖房全開にしておく。それでも溜まってきたら、安全な場所にクルマを停めて取り除こう。

●スタックしても慌てない
まず車載されているフロアマットなどを駆動輪にかませ脱出を試みよう。それでもダメなら、バックと前進を交互に繰り返すことで、クルマを振り子のように揺らし、反動をつけて脱出を試みるのだ。抜け出せたら、あまりアクセルを開けすぎないようにして前進しよう。

 

次ページ:高速道路で予期せぬ雪に出会ったとき



高速道路でのトラブル、どうすればいい?


大雪が降った際に、高速道路を走行している人もいるだろう。一般道とは違う特殊な環境でトラブルに見舞われたらどうすればいいのか? まずは首都高で身動きがとれなくなった場合どうすればいいか、管轄する首都高速道路株式会社に聞いてみた。

「当社管内で身動きが取れなくなった場合、緊急ダイヤルにご連絡ください。緊急車両が向かいますので、クルマから離れることなくお待ちください」
という返答だ。では首都高以外で身動きが取れなくなった場合の対応はどうすべきか、NEXCO東日本に聞いてみた。

「当社管内の高速道路などにおいて、身動きが取れなくなった場合は、非常電話や道路緊急ダイヤル(#9910)などで通報し、指示に従ってください。やむを得ずクルマをその場において離れる場合には、除雪作業や緊急車両の通行に支障をきたしますので、クルマを移動できる状態にしておいてください」

クルマを離れる時に大切なのがすぐに動かせる状態にしておくことだ。ドアはロックせず、エンジンキーもつけたままにしておくこと。また誰が所有者なのか確認できるように、車内の目につきやすい場所に連絡先などのメモを残すことも忘れてはいけない。もう一点、チェーン規制の基準について聞いてみた。

「降雪地域でのチェーン規制で、冬用タイヤなどすべり止め装置装着については、道路交通法の運転者の遵守義務に定めています。気象条件の異なる地域を連続して高速で走行する高速道路では、いざという時のために、全車輪とも冬用タイヤの装着が必要になります」

「チェーン規制」以外にも、全車輪が冬用タイヤでもチェーンを装着しないと走行できない緊急措置(「全車両チェーン装着規制」)が行われることもあるので、チェーンの携行も心がけてほしい。

降雪地帯に行く時は、慢心せず冬用タイヤを装着することと、やむを得ない事情でクルマから降りる時は、後続車などをきちんと確認することも忘れずに!


高速道路ではスタッドレスだけでなく、チェーンが必要となる「全車両チェーン装着規制」となる場合もある

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