トランプ政権誕生 日本の自動車産業に「追い風」と「懸念」

メキシコ進出の日本メーカーは北米戦略見直しの必要も

 いっぽう、トランプ政権で懸念されるのが保護主義によるNAFTA(北米自由貿易協定)の行方だ。

 NAFTAとは米国、カナダ、メキシコが相互に市場を開放した自由貿易圏の地域協定のこと。現在、3カ国間の関税が完全に撤廃されている。

 日本車はこれを活用してメキシコ生産基地化を図っており日産、マツダ、ホンダに続きトヨタもメキシコ工場の起工式を行ったばかりだ。

 トランプ氏は、選挙中からNAFTAに否定的で、「米国の雇用が奪われた。メキシコとの国境に壁を作る」と厳しい発言をしている。

 トランプ政権がNAFTA見直しに踏み込めば、メキシコ進出の日本車各社は北米戦略の大幅修正を迫られるという懸念材料になる。

 また、自動車産業にとっても大きなテーマとなっている電動化と自動運転について、この分野で先行する米シリコンバレー企業群との連携に実業家出身のトランプ政権が後押しとなるか、注目される。

写真は、マツダ・メキシコ工場起工式の様子。トヨタ、マツダを始め日本の自動車メーカーの多くがメキシコに工場を持つが、先行きは不透明だ。
写真は、マツダ・メキシコ工場起工式の様子。トヨタ、マツダを始め日本の自動車メーカーの多くがメキシコに工場を持つが、先行きは不透明だ。

 Donald Trump by comstalker(2015) Attribution,Non Commercial Photo Attribution by PhotosForClass.com

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