【三本和彦が喝!】改めて考える三菱、スズキの燃費不正問題

 大きな波紋を呼んだ三菱とスズキの燃費不正問題は、昨年の問題発覚当初から現在まで多くのメディアで報じられてきた。

 そうしたなかで、独自の切り口から問題を一刀両断するのはご存じ三本和彦氏。自動車評論界のご意見番が、改めて燃費不正問題に鋭く切り込む。

 ベストカー2017年1月26日号
「三本和彦の金口木舌スペシャル」


三菱は悪しき体質を一掃し、世界一のEVを作るべし

 三菱とスズキの燃費不正事件。これが、2016年に一番頭に来た事件だったね。このニュースが飛び込んできた時、頭に血が上って卒倒しそうになったよ。

 今になってこの2つの燃費不正を思い出したくはないけれど、三菱とスズキは反省しているのかい?

 特に三菱は不正発覚後も都合のいいデータだけ抜き出していたからもう、『塀の中の懲りない面々』さながらで、呆れ返るよね。

 で、結局三菱は日産にいいとこ取りをされて、日産傘下に入り、役員報酬をガッポリもってかれてどうなんだい?

 でも、三菱の諸君、これを好機と捉えて悪しき体質を一掃して、日産と一致団結して世界で勝負できるクルマを作ることです。この2社が団結すれば、世界一のEVが生まれるかもしれませんからね。

三本氏も指摘するように、アウトランダーPHEVを商品化するなど、三菱は高い電動化技術を持っている。日産と協力し、三菱らしい競争力のあるクルマを作り、モノで失った信頼はモノで取り戻すしかない

スズキは当初、問題の重大さを認識していなかった

 いっぽうのスズキですが、今回だけ鈴木修会長に喝!

 5月18日の会見で

 「善意でやった、無知でやったといろいろありますから。燃費をよくしようとして手を抜いたなら問題ですけど、善意でやったということになると人情的に考えないといけない」

 と発言して後に修正したものの、発覚した時点で問題の重大性をわかっていませんでしたからね。

 で、今はどうなのかというと、鈴木修会長は全国行脚して販売店の結束を呼びかけているそうです。

 そのほかの自動車メーカーさん、本当にもう偽りはありませんか? もし偽りがあれば、『ベストカー』とボクが黙っちゃいませんから。

 最後に言いたいのは、現在の基準では、実燃費とカタログ燃費に差がありすぎることだよ。

 どうやらこれは郊外、高速道路など走行状況に応じてキメ細かく燃費を表示する新国際基準(WLTPモード)があって、日本も2018年度からこの新国際基準が実施されるようですね。

 三本和彦
1931年生まれ、東京都出身。東京写真大学(現在の東京工芸大学)写真技術科を卒業後、1956年より東京新聞に入社。

 その後フリーのモータージャーナリストに転身し、ベストカーを始めとするさまざまな自動車雑誌に寄稿、TV番組の司会なども務めた。現在はベストカーで月に1度「金口木舌」の連載を執筆している。

 ★【金口木舌(きんこうぼくぜつ)】とは…古代中国で官吏が法律などを民衆に示す際に木鐸(ぼくたく。口が金属、舌が木製の鈴)を鳴らしたことから、優れた言論で社会の教えを導く人の例えという意味

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