顔認証でサッと搭乗 ターミナルが描く“空のモビリティ”の日常
飛行と並んで注目したいのがターミナルの存在だ。縦約7m×横約12m×高さ約3mのコンパクトな建屋で、小さな小屋にデッキスペースを付け足したような形状。実は下部にタイヤを備えたトレーラーハウスで、設置の柔軟性も意識されている。イギリスのバーティポート開発企業スカイポート社のノウハウを兼松がローカライズし、具体的な設計は三菱地所設計が行った。
内部では、顔認証チェックイン、保安検査、安全ビデオ視聴、搭乗ゲートまでの流れを体験できる。事前に顔情報を登録しておけば、センサーに顔を近づけるだけでチェックインが完了。同時に体重も計測され、機体の積載データとして自動入力される。あとは危険物などの身体チェックを受ければ搭乗直前まで進める。
空飛ぶクルマは“電車のようにサッと乗れる”ことをアピールしている。確かに手続きは最小限に抑えられ、全体を通じて自動化の要素が多いと感じた。ちなみにJR東日本は山手線の高輪ゲートウェイ駅に離発着場を作る構想を持っているが、空飛ぶクルマもSuicaで乗れるようにしたいようだ。
ターミナル内のオペレーションルームでは、各設備の状況、周辺空域の天候や航空機の監視、乗客のチェックイン状況などを一元管理している。離着陸場の空き状況管理や地上設備のデジタル管理を行うシステムも導入されており、単なる“未来っぽい乗り物”ではなく、都市インフラとして組み込むための本気度がうかがえる。
東京都では2027年から28年にかけて試験的な運航開始を目指しているという。まだ先の話だと思っていた空飛ぶクルマの実用化。しかし、東京ビッグサイトの空に静かに浮かび上がったSD-05は、それがすぐそこまで来ていることをはっきり示していた。空の移動が特別ではなくなる日も、そう遠くないはずだ!

コメント
コメントの使い方