F1年間予算の内実と今後 年600億は何のため? F1マネーの真相【後編】


今やF1技術者も有名大卒で高給取り!?

 最低限の空力開発とパーツのアップデートしかできない下位チームでも50~60人、上位になると4~500人規模のチームもあるが、平均すると1チームざっと300人ほどか。

 2人のドライバーの契約金もチームによって様々だが、トップクラスの場合2人でざっと50億円。

 CEOやナントかダイレクターやチーフデザイナークラスにも億単位の給与が支払われており、オイリーボーイは薄給の滅私奉公、なんてのも遙か遠い昔の話。

 いまやメカニックでもグランプリを転戦する『レース担当』ともなれば、日本の大卒初任給の数倍の収入を得ている人はざらだ。

 また、ハイブリッドやターボの導入でその道の設計者や技術者も必要になり、いまF1チームにはケンブリッジやオックスフォード、ロンドンなど有名大学卒の専門スタッフ(当然、専門職に相応しい高給が支払われる)がゴロゴロしている。

F1業界にかぎらずとも、人件費は支出の大きな割合を占めるもの。最近のF1では技術者の給料も高騰している!?

 加えて風洞設備、加工設備、テスト設備、シミュレーション関係のソフトも常にアップデートし最新のものにしていないと競争力は保てないことから、トップチームであり続けるには、年々の投資が必要だ。

 莫大なカネが動くスポーツは他にもあるが、いまのF1はその額にみあうだけのエンターテイメントや技術のフィードバックを世の中にもたらしていると言えるだろうか。

 チーム、主催者、株主はもちろん、ドライバーはじめF1に関わるひとりひとりが、それを考える必要に迫られている。