【シエンタ VS フリードらライバル車たち】一番売れてるミニバンとライバル車の実態とは? 

 突然だが、いま日本で一番売れている3列シート車はどのクルマだと思いますか?

 強大な販売力を誇りCMをバンバン展開しているトヨタヴォクシーか。高い商品力で堅調に売れ続けている日産セレナか。コワモテで推しまくって街中でやたら目立つトヨタヴェルファイアか。

 すみません、特にひねりもないのですが、一番売れてるのはトヨタシエンタです。なんというか、意外ではありませんか。え、売れてるとは思ってたけど、そんなに売れてるの!? と。売れてるんです。それも、シエンタだけでなく同カテゴリーのライバルであるホンダフリードもかなり売れてます。

【2017年1〜11月 累計販売台数】
トヨタシエンタ 89,549台
(そのライバル)ホンダフリード 76,747台
(以下参考値)
トヨタヴォクシー 81,741台
日産セレナ 78,750台
トヨタノア 50,659台
ホンダステップワゴン 43,528台

 本企画ではそんな、意外……といっては大変失礼だが、売れまくっているわりにはあまりメディアで特集などはされないトヨタのシエンタとそのライバル、ホンダフリードの特徴とオススメグレードを紹介したい。

 またこの両車はともにハイブリッド仕様と純ガソリン仕様をラインアップしているので、「ハイブリッドと純ガソリン仕様、どっちがお薦めなのか?」も当企画にてご案内しておきます。ぜひご参考にどうぞ。


文:渡辺陽一郎、鈴木直也
ベストカー2017年12月26号「最新ミニバン10車買いのポイント」より


 ■トヨタシエンタは割安感がすごい!

 シエンタは全長が4235mmのコンパクトなミニバンで、全高も1675mmに抑えたが、車内は意外に広い。燃料タンクとハイブリッドの駆動用電池を薄型にすることで、車内の床を徹底的に低く仕上げたからだ。全高は1700mmを下回るが、室内高は1280mmを確保する。

 居住性も1/2列目席は快適だ。3列目席は足元が狭いが、低床設計によって床と座面の間隔に余裕があり、膝の持ち上がる窮屈な座り方にはならない。全長が短く、天井も低めなわりに多人数乗車時の居住性がいい。2/3列目のシートを小さく畳めるから自転車も積みやすい。

 そしてスライドドアを備えたミニバンでは背が低いから、重心も高くならず走行安定性が優れている。視線の高さも適度で、コンパクトカーに似た感覚で運転できる。ノーマルエンジン、ハイブリッドともに、価格がヴォクシー&ノアより60万円ほど安いこともメリットだ。

◎オススメグレード:1.5X(7人乗り)181万6363円

■ホンダフリードは安全装備が充実!!

 フリードは1.5Lエンジンを搭載するコンパクトなミニバンで、全長は4300mm以下だが、全高は1700mmを上回るから外観が立派に見える。

 車内も広く、2列目シートはセパレートタイプが基本で座り心地が快適だ。3列目シートは床と座面の間隔が不足して膝の持ち上がる座り方になるが、左右に跳ね上げて格納すると、広い荷室になって自転車も積みやすい。後席側のドアはスライド式で、床の高さはステップワゴンと同等に低めだから乗降性もいい。

 エンジンは1.5Lのみだが、ノーマルタイプと併せてハイブリッドも用意する。後者のJC08モード燃費は27.2km/Lだから、シエンタハイブリッドと並んでミニバントップクラスの燃費性能だ。

 安全装備ではホンダセンシングが採用され、緊急自動ブレーキは歩行者にも対応している。コンパクトミニバンでは唯一、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも備わる。

◎オススメグレード:1.5Gホンダセンシング(6人乗り)210万円

■ハイブリッドとガソリンどっちがオススメ?

 (シエンタとフリードに限らず)コンベンショナルエンジンとハイブリッドでは、どうしたって20万~30万円の価格差が生じる。いや、FR高級サルーンなどになると車種によっては50万円以上、100万円近い価格差のあるモデルもあるほどだ。

 これに対し、コスパ論者は「◎万km走らないと元が取れないじゃないか」とか言うが、ぼくは「そんなの関係ないのでは?」というのが持論。

 乗っている過程でハイブリッドのほうが満足度が高ければハイブリッドの勝ち。いっぽうたとえ純ガソリン仕様のほうが見かけ上のコスパがよくても満足度が低けりゃなんの意味もない。

 それはクルマ好きを自認するベストカー読者の皆さんにもご理解いただけるだろう。クルマってのはコストパフォーマンスだけで割り切れるものではない。

 メーカーもそのあたりよくわかっているから、同じ車種にハイブリッドとコンベが存在する場合、必ずハイブリッドのほうを上質な乗り味に仕立ててくる。相対するグレードでも、より上質な雰囲気を演出してくるのだ。

 今回比較を依頼されたシエンタとフリードもまさにソレ。ハイブリッドモデルは電池などで重くなったぶん、コンベ(純ガソリン仕様)より乗り味が重厚になるケースが多いが、どうみても静粛性やショックアブソーバーの設定など、全体に上質感を高める工夫がされている感じ。イコール、オーナーになった時の満足感が高いのだ。

 テストで計測した燃費で見ると、とくに高速道路ではコンベもかなり好成績で、その差は15~20%ほど。1万㎞走って1万円節約というイメージだから、約40万円という価格差をガソリン代で取り戻そうとしたら40万㎞は走らなければならないから、現実的には元は取れない。

 ぼくだったら、ハナからそんなこと考えないで、ドライバビリティや乗り心地が上質なハイブリッドを選ぶ。だって、コスパより買ってから後悔しないことのほうが重要だもん。今回の2車であれば、どちらもハイブリッドがオススメというのがボクの結論。

 というわけで、乗り味を重視するクルマ好きならハイブリッド仕様をどうぞ。

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