■e-fuel(合成燃料)とどう向き合っていくのか?
「e-fuel もしっかりやっていきます。G7でも(新車販売だけでなく)”保有”にフォーカスを当ててくれているのはありがたいと思います。保有車両のカーボンニュートラル化は、新車販売の約15倍のインパクトを持つから、(カーボンニュートラルを進めるには)”そこ”をやらなければなりません。ただ、e-fuelはコストをいかに下げられるかが重要なんですよね。添加剤を入れ替えて、コストを下げていく必要があります。
JIS規格に入れて、オクタン価を少し下げてでも、エンジン側で燃焼を改善できれば添加剤を減らすことができます。(この新燃料の開発と普及、低価格化促進について)エネルギー産業に丸投げしても、できない。トヨタとしても技術開発をしっかりと進めていきます。ガソリンと同じ熱エネルギーにはできませんが、頑張ってクルマ側でノックを抑えればここまではやれる、となればよいなと。
産業連携して、5年くらいかけて技術開発をやっていければと思います。大量に普及するのはなかなか難しいかもしれませんが、ある一定量は賄えるのでは。たとえばGRのモデルはe-fuelで守っていこうよ、だとか。GRの会員制にして、指定給油所で、GRヤリス乗っている人はe-fuelを給油できますなどの、メンバーシップ制にするとかですね」
■佐藤さんは無類の和菓子好き! 特に豆大福が大好き!
『トヨタイムズ』の動画で和菓子、特に豆大福好きを告白している佐藤さん、「クルマよりも和菓子のほうが詳しい」(本人談)というほどの和菓子通。今回のインタビューでも佐藤さんは和菓子の有名店、岡埜榮泉の豆大福を我々にご馳走し、皆でお茶を飲みながらのインタビューとなった。
「豆大福好きの佐藤さんへ」と、当編集部からほど近い護国寺の名門和菓子店「群林堂」の豆大福を差し入れとして持参したところ、「やった! 群林堂だ」と大喜び。和菓子に詳しいのは茶道を嗜むからだという。
クルマも豆大福も大好きで、飾らず、しっかりと自分の言葉でインタビューに応じる佐藤さん、またじっくりとお話しを聞いてみたい。
【画像ギャラリー】「自分にはわからない」と言える大切さ BEVもe-fuelも、セリカも豆大福も大いに語るトヨタ佐藤恒治新社長インタビュー(7枚)画像ギャラリー







コメント
コメントの使い方とても貴重で興味深いお話が聞けました。
モリゾウ選手と使い分けていると言っても、章男社長のスタンスは株主に歓迎以外の部分も生んでいましたから、俯瞰能力の高い佐藤氏は「次の社長」として最適だったなと感じました。
GRシリーズのe-fuelは未来の欧州の話ですがぜひ実現して欲しい。国内ではその頃も元気にガソリンで楽しめている筈なので、それを羨む欧州の友人たちに救いの手を