■経営陣を刷新して「解体的」な出直しを
ダイハツは先日の記者会見において「不正箇所を総点検した。安全は確認できた」と言明しており、結果的にウソをついたことになる。当然ながら「もっと多くのウソがあるんだろう」です。14項目の内容を見ると、安全に大きな影響を与えないようなものながら、ダイハツは自信を持って「精査した」と言った。
ダイハツの対応、てんでダメです。不正しといて「自信あります」なんてありえない。今後もいくつか出てくる可能性だってありうる。
いずれにしろダイハツの取り組みは依然として甘い。何より奥平さんがメディアの前に出てこない。ユーザーに対する気持ちも薄いということです。迷惑をかけているのは国交省じゃなくユーザーでしょ。奥平さん、そんな人じゃないと思っていたのに。
今後どうなるか? トヨタの佐藤恒治社長は「1ヶ月程度を目処に対応策を発表します」と記者会見でコメントした。いろいろ取材してみると、解体的な見直しをするようだ。
トヨタとしても国交省の大岡裁きを受け、ボールは「トヨタにある」と認識している。徹底的な再発防止策を打ち出すと思う。当然ながら奥平さんは引責辞任でしょう。6年半も社長をしていてダイハツの本質を見抜けなかった。
次の社長はトヨタの人になるが、佐藤社長より年上などありえない。そして新社長より上の年齢のダイハツプロパーも再建メンバーに入らない。現場には実力を持った「カイゼンチーム」を送り込むだろう。トヨタ筋によると「ダイハツの社員は相当若い年齢層まで悪いクセが染みついています」。もちろん能力ある人だって少なからず存在する。人材の見極めまでトヨタは行うと思う。
半年後にダイハツのイメージがガラリと変わっていなければ改革は難しいかもしれない。
逆に、私らが日常的に接触する広報の体制まで変化しているなら、いろんな意味で楽しみだ。現在、ダイハツ開発のトヨタ車はダイハツと同じ低性能ADASや安全性しか持っておらず、私は以前から「トヨタ車として売らないほうがいい」と言ってきた。ダイハツ車がトヨタ車のクオリティになったら大いに喜ばしい。
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