夏タイヤ選びのポイントとおすすめのタイヤ

■ミニバン編 乗り心地や静粛性も重視

ミニバンのタイヤチョイスは多数の要素が重なるため意外と難しい
ミニバンのタイヤチョイスは多数の要素が重なるため意外と難しい

 ミニバンのタイヤ選びは、いろいろな性能が求められるので案外難しいです。背高で重心が高くて、ボディも大柄で車重が重め。多人数が乗るので、タイヤにかかる負担の大きいクルマだからです。人をたくさん乗せて移動することを主目的としているので、乗り心地や静粛性も重視したいところです。

 ミニバン専用タイヤが登場した背景も、セダンタイプの乗用車と比べ重心が高く、前輪にかかる負担が大きいことで、よりミニバンの特徴にあったタイヤを作ろうというところから始まりました。

 ですから、ミニバン専用タイヤは有力な選択肢の一つといっていいと思います。具体的にはヨコハマのブルーアースRV-02、ブルーアースRV02CK(コンパクトミニバン軽ワゴン用)が挙げられます。

ヨコハマタイヤ ブルーアースRV-02
ヨコハマタイヤ ブルーアースRV-02

 このタイヤはミニバンにありがちなタイヤショルダー部の偏摩耗を抑える強化構造を採用しながら、静粛性や乗り心地にも配慮しています。

 またヨコハマの省燃費タイヤブランドであるブルーアースの名をかざしているとおり、省燃費性にも優れていて、タイヤラベリングの転がり抵抗/ウエットグリップ評価はRV-02がA/a、RV-02CKがA/bとなっています。

 最近ではミニバン専用タイヤだけでなく、エコタイヤやコンフォートタイヤもミニバンを視野に入れて設計しているようです。

 ヨコハマのブルーアースGTとミシュラン・プライマシー4は、コンフォート性と操縦性と、省燃費性を備えた乗用車用タイヤとしてもう優秀なタイヤですが、ミニバンとのマッチングも良くお勧めのタイヤに挙げられます。

 またスポーティタイヤのヨコハマのアドバン・フレーバ(ADVAN FLEVA)はスポーティタイヤの中では比較的マイルドなキャラクターでミニバンを軽快に走らせたい人に合うと思います。

■コンパクトカー編 目的に合わせてお好みで

好みをタイヤに反映させやすいのがコンパクトカーだ
好みをタイヤに反映させやすいのがコンパクトカーだ

 コンパクトカーは、積極的に好みのキャラクターのタイヤを選ぶことで、クルマに乗るのがぐっと楽しくなります。

 コンパクトカーは販売価格を無視できないので様々なところでコストが削られているため、もっと乗り心地を良くしたいとか、きびきび走りたい、燃費を良くしたいといった性能をタイヤで手に入れやすいカテゴリーといえるからです。

 例えば、最近では純正装着で転がり抵抗の少ないタイヤを履いているクルマも多くなっていますが、ウエット性能が少なからず犠牲になっているクルマが少なくありません。

ピレリ チンチュラートP7
ピレリ チンチュラートP7

 たとえばヨコハマのブルーアースGTやミニバン用でも紹介したミシュラン パイロットプライマシー、ピレリ チンチュラートP7は、転がり抵抗を低減しながら優れたウエットグリップ性能を両立しており、しかもスポーティな操縦性も備えているので、軽快で機敏な操縦性と良好な燃費が期待できます。

 安価でリーズナブルなエコタイヤならヨコハマのエコスES31もお勧めです。省燃費タイヤならではの転がり抵抗の少なさからくるスムーズなタイヤの転動感と、ウエットでも不安を感じないウエットグリップ性能を備えています。

■ハイパフォーマンスカー編 車の性質を見極めよう

ハイパフォーマンスカーのタイヤは車のキャラクターと自分の走りの性質を考慮して選んでみよう
ハイパフォーマンスカーのタイヤは車のキャラクターと自分の走りの性質を考慮して選んでみよう

 ハイパフォーマンスカーもタイヤ選びの難しいカテゴリーです。一口にハイパフォーマンスカーといってもそのキャラクターは様々だからです。問題になるのがサスペンションの硬さです。

 例えばGRヤリスやのようにコンペティティブな速さを求めるクルマなら、ハイグリップ系スポーツタイヤを履きこなすサスペンションを持っているので、ヨコハマタイヤのアドバン ネオバや、クムホのエクスタ700Vシリーズなどかなりスパルタンなハイグリップタイヤでも履きこなすことができます。

ミシュラン パイロット スポーツ4S
ミシュラン パイロット スポーツ4S

 一方、同じハイパフォーマンスカーでもレクサスLC500やレクサスRC-F、スカイライン400Rなど快適性もある程度求めるクルマの場合、超ハイグリップ系のスポーツタイヤを選んでしまうと、スポーツドライブでサスペンションがボトムしてしまい、逆に走りにくくなってしまうこともあります。

 超ハイグリップ系スポーツタイヤよりも、ストリートでの扱いやすさを重視したハイパフォーマンスタイヤとのマッチングが良のです。ミシュラン パイロット スポーツ4SやピレリP-ZEROPZ4)のほうがマッチングがいいと思います。

 ヨコハマのアドバン スポーツV105もハイグリップ性はそれほど高くありませんが、ハイパフォーマンスカーとのマッチングがいいタイヤです。レーシングタイヤで培ったマトリックス・ボディ・プライと呼ばれるセミラジアル造を持っており、コンフォート性と強力なトラクション性能を備えています。

次ページは : ■適切なタイヤ選びで愛車の性能がランクアップ

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