■「拭くだけレインドロップ 20カット巻」の使い心地をチェック
さて、この「拭くだけレインドロップ 20カット巻」を実際に使ってみた。他の機能を持たないカーシャンプーで洗車して、濡れたままのボディに拭くだけレインドロップのシートをロールから切って一度濡らし、絞ってからボディの水分を拭き取る。
濡らして絞ることでコーティング剤が流れ出してしまうのではないか、と想像していたのだが、塗らした途端に漏れるように出てくるものではないので、そんな心配は杞憂だった。
むしろ完全に乾燥した状態では水滴を拭き取ることができず、ボディを傷付けてしまう可能性もある。それに一度濡らして絞ることでコーティング剤がシート表面に染み出てくるため、濡らして絞る必要があるのだろう。
まずはボディの水分を拭き取るように、全体をサッと拭き上げるようにしてシートに水分を吸収させていく。すると、使っていくうちに塗装面とシートの手触りが変わってくるのが分かった。
最初はサラサラとシートと塗装面の間に水が介在している感触だったのが、だんだんヌルヌルとした感触になっていく。3層構造のシートの中間に含侵されているコーティング剤が染み出し、塗装面に塗り込まれていくようだ。
何度かシートを絞っては拭き上げるという作業を繰り返していく。厚みがあったほうが拭きやすいので2枚重ねて使用し、二人で作業したこともあったが、大きめのクルマ(フィアット・ニュームルティプラ)ながら4枚のシートで十分にクルマを拭き上げてコーティングすることができた。
最後はツルツルとした感触になり、しっかりとコーティングの被膜が感じとれる。これはコーティングシャンプーを使ってセーム革で拭き取る時には得られなかった感触で、なかなか気持ちいい。
コーティングシャンプーでも表面はセーム革が滑るようになるのだが、筆者の印象ではもっと薄い被膜感なのだ。流水で洗い流してしまう分、コーティング剤の定着にも限りがあるのだろう。
「拭くだけレインドロップ 20カット巻」の場合、最終的にはシートでクルマを磨き込んでいるという感覚になり、より厚いコーティング被膜も得られるのではないだろうか。
撥水効果は、ボディには約2ヵ月、ガラスには約1ヵ月持続する。ガラス系のコーティングと比べれば、耐久性は限られるだろうが、手軽な割に深みのある光沢が得られるのも嬉しい。セーム革で拭き上げるより、磨き込んでいるという感覚が楽しめるのもいい
フクピカは水なし洗車の定番商品として完全に定着したが、厚手のウエットティッシュタイプで乾いたボディに使う仕様。それに対し、この「拭くだけレインドロップ 20カット巻」はキッチリ洗車してから拭き取りと同時に磨き込める。これはコーティングシャンプーなどではできないものだ。
何度も乾拭き(実際にはシートは湿っているが)するように仕上げると、コーティング被膜が厚くなるのか光沢感が高まる印象で、仕上がりも非常にキレイ。ソフト99広報の田中さんによると、冬の時期は、洗車直後よりも1日乾燥させた状態のほうがコーティング被膜が安定して、より撥水効果が高いようだ。
■ガラコシリーズ史上最強レベルの撥水性と高い耐久性・作業性を実現した「ぬりぬりガラコDX」
ソフト99の新商品としてもう一つ、「ぬりぬりガラコDX」も試してみた。これはぬりぬりガラコシリーズの最新版で、「ガラコ」シリーズ史上最強レベルの撥水性と高い耐久性・作業性を実現したそうだ。
「ぬりぬりガラコDX」はフッ素不使用のシリコーン系。通常のシリコーン系の撥水効果は2~3ヵ月が限度だが、「ぬりぬりガラコDX」は液剤の改良により、約4ヵ月も長持ちするという。
また、ガラスの隅々まで塗り込める四角い形状としたほか、ウインドウの角度に合わせてヘッドが自動調整でき、垂直なガラス面でも液を出しやすい首振りヘッドを採用しているのが大きなポイントだ。
使い方としては、最初は本体のフェルト面をガラス面に押し付けながらフェルトに薬剤をしみ込ませていく。これもソフト99広報の田中さんによれば、分厚いフェルト部分に液剤をしっかりと含ませてから塗り広げるのがコツなのだとか。
そのためフロントウインドウに押し付けながら液剤をまんべんなくフェルトに含ませるには、ウインドウの傾斜による偏りを考慮する必要がある。
傾斜の下側のフェルトにある程度しみ込んだのが見えたら90度ずつ回転させてボトルを握ってしみ込ませないと、その時に下側にあるフェルト部分だけにしみ込んで垂れてきてしまう。
フェルトに十分しみ込んだら塗り広げていく。これはパッケージの説明によれば縦方向と横方向に分けて直線的に塗り重ねることで塗りムラを抑えられるのでいいらしい。
ガラス表面で液剤が弾かれるようになってムラが発生しやすい場面もあったが、押し付ける力を弱めてサッと横に塗り広げるようにしてやると薄くムラなく塗り広げられた。
乾燥後の拭き取り作業は、基本は固く絞った濡れタオルで行なうだけでよいのだが、水で濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで仕上げ拭きを行なったが、拭き筋が残らないのもポイント。
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