こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】トヨタ初の純国産車をオマージュした生産台数100台の希少なメモリアルカー[トヨタクラシック]

スペシャルなクルマであることを納得させる車両価格

 パワーユニットはハイラックスからに搭載されている2L、4気筒OHVの3Y-E型となる。97ps/16.3kgmの動力性能を発生し、オーバードライブ機構付きの4速ATと組み合わされ、車重1480kgのボディに対して十分なパフォーマンスを発揮した。

 ちなみにトヨダAA型のエンジンは、4サイクル水冷直列6気筒OHV。3389ccの排気量で、最高出力65ps、最大トルク19.4kgmで、トランスミッションは3速MTが採用されていた。

トヨタクラシックのモチーフとなった「トヨダAA型」は、1936年(昭和11年)9月に開催された「トヨダ大衆車完成記念展覧会」でお披露目された
トヨタクラシックのモチーフとなった「トヨダAA型」は、1936年(昭和11年)9月に開催された「トヨダ大衆車完成記念展覧会」でお披露目された

 生産はすべて手作業であることから、販売台数は100台に限られた。車両価格は817万円に設定されていたが、1996年当時に最高級サルーンとして販売されていたセルシオの価格が500万円台だったことを鑑みると、トヨタクラシックがいかにスペシャルなクルマだったかがわかる。

 登場から28年を経て、わずか100台のうちの数台が中古車市場に流通しているようだが、もちろん相場は高値安定。トヨタ初の純国産車をモチーフにしたメモリアルな1台とあって、今後はさらにプレミア相場になる可能性は大いにある。

 かなり好事家向けのクルマではあるが、進化しすぎた現代のクルマに対するアンチテーゼとして、あえて入手してみるのも一興であり、1930年当時に豊田喜一郎が抱いた「日本人の頭と腕で国産大衆車を」というトヨダAA型に込められた想いの一端が垣間見られるかもしれない。

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