■スズキ│2013度の「軽シェア30%挽回」の宿題は達成できそうか?
今年(2013年)5月、決算発表会見の場で鈴木修会長はこう話した。
「2012年度の弊社の軽販売シェアは30%割れとなった。わずかでも30%割れとなるのは非常に残念。2013年度はなんとしても挽回したい!」
この発言は、いわば社員をはじめとする販売にかかわる人へ宿題が課せられたといっていい。スズキのデータによると、2012年度の軽全体の販売台数は約197万2000台。そのうちスズキは58万6000台で、約29.7%のシェアと、なるほどわずかに30%を割っている。
その30%を2013年度は少しでも上回るためにスズキのみなさんは現在頑張っているはず。広報部へ「30%突破の感触」を聞いてみると……。
「2013年度、30%シェアを奪回できるかどうかですか? 他社の軽の販売台数により当然割合は変わってきますけど、もちろん30%シェアを目指すべく商品計画を充実させ、商品力を向上させて販売強化をしている最中です」
と、なんとも力強い。
その力強さの裏づけは、7月にマイチェンとなったワゴンRやMRワゴン、スイフトのエネチャージなどによる“燃費改善攻勢”だろう。さらに、8月26日にはスペーシアにレーダーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)がオプション設定され、魅力度アップ。そこらへんが、イケイケの要因では?
「はい。ここのところお客さまの満足度をより上げられるモデルが充実しているので、30%を突破できる感触が少しずつ実感として湧き上がっていますよ」
鈴木会長が言っていた「最低でも58万台」は達成できそうな勢い。課せられた宿題、来年3月には完了となる(!?)。
■ホンダ│伊東社長、「軽の年間販売28万台」の宿題、達成できましたか?
お次はホンダが発信した宿題から。2011年の東京モーターショーのあたりから、伊東孝紳社長は軽自動車に関する“宣言”をいくつか放っている。
そのなかで最も注目されたのが見出しの発言。その東京モーターショーで、「2012年は軽自動車販売28万台を目指す!」と伊東社長は宣言。2011年は約12万台弱という軽の販売実績だけに、2倍以上に設定するのはムリがありそう……、という声が多かった。果たして28万台販売という宿題は達成できたのか!?
結果は約36.3万台(2011年比302.5%増、シェア18.4%)で見事達成! 宿題完了というわけだ。ちなみに1位はダイハツで約65.2万台(同8.3%増、33.1%)、2位はスズキで約58.6万台(同13.7%増、26.7% ※いずれも軽自協調べ)。
登場後、1年以上経つ今でも月販1万台ほどを超えるN-BOXとN-ONEの貢献が大きすぎる。今年も3社のシェア順位は変わらないが、ホンダの軽販売は好調だ。
■ホンダはコレも気になる。次期ライフは宿題を終わらせて登場できるのか?
さて、ホンダの軽でもうひとつ気になる宿題は「次期ライフが軽ワゴンタイプで燃費1位をとれるのか?」だ。「軽の各ジャンルで燃費1位を目指す!」と公言するホンダだが、ワゴンRがマイナーチェンジで30.0km/Lを達成し、2番手にはデイズ/eKワゴンの29.2km/Lがつく。3番手のムーヴも黙っちゃいない雰囲気が漂う。こんな軽ワゴンタイプが出揃うなかで燃費30.0km/Lを果たして超えられるのか?
多方面から得た声を集約すると、「よほどの軽量化がないかぎり30.0km/Lを超えるのはムリだろう」や、「スズキ、ダイハツが繰り広げる燃費競争の激化に、ホンダはついていけないと思う」など、次期ライフは苦戦を強いられそうだ。
が、いっぽうで「燃費スペシャルのグレードを出して1位をとるのでは?」という見方もある。“1位宣言”をしたからには、ホンダは意地でも30.0km/L超えのライフを出してきそうな予感。発売に向けて現在順調に宿題をこなしている、といった感じか。




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