パワフルな動力性能で快適なロングドライブを実現
搭載されるパワーユニットは、デビュー当初はガソリン仕様が2.5LのV6と、同じく2.5Lの直4ディーゼルターボを用意。1997年に実施した一部改良で2Lガソリンエンジン搭載車にもオートフリートップ装着グレードが追加された。
特に最高出力130ps、最大トルク30.0kgmの2.5Lディーゼル、最高出力160ps、最大トルク21.5kgmの2.5Lガソリンは、いずれも1700kgを超える車重に対して十分なパフォーマンスを発揮した。
売れ筋だったディーゼルは懸念される振動がうまく抑えられ、排気がクリーンで燃費も7.9km/Lを実現していたこともあって、車両の特徴や用途には適していた。ちなみに2Lガソリンの性能は101ps/16.5kgmとなっている。
オートフリートップによって快適な車中泊が行えるだけでなく、7インチ液晶ディスプレイ一体型DVDデッキ、AC100V電源ソケット、AV入力端子といった装備や機能を備えていたことで、移動中やアウトドアでも車内で快適にくつろげるよう配慮されている。
また、シートアレンジが多彩で、1列目から3列目までを連結したフルフラットシートはもちろん、2列目をテーブルにして1列目シートバックの裏側を使って対面対座を可能にするなど、居住性はもちろん、実用面でも高い能力を有していた。
今でこそ、レジャー用途でクルマを使うなら、SUVやミニバンを選ぶというのが常道だ。これらの車種は実用性に長け、動くリビング、動くオフィスとして多目的に使えるクルマを求めるニーズを満たしてくれるだろう。
しかし、そうした用途を前提に選ぶなら、ルーフ部分がスイッチひとつでポップアップして車内が2階建てのようになるオートフリートップを持つフレンディの魅力は、現代のミニバンやSUVを完全に凌駕する。アクティブ志向のユーザーにとっては、生産中止から10年以上を経た今でも大きな魅力となるに違いない。

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