新型販売大幅増!! インプレッサ&XVが絶好調の理由とちょっとした苦言

マイナーチェンジしたインプレッサ、XVは買いか?

先行車追従クルーズコントロールはアイサイトVer.3では0~100km/hの最高速度としていたものをツーリングアシストではそれぞれ0~120km/hに引き上げた。 速度計などの誤差があるため、実際に設定できる速度はアイサイトVer.3の114㎞/hから、135㎞/hに変更
先行車追従クルーズコントロールはアイサイトVer.3では0~100km/hの最高速度としていたものをツーリングアシストではそれぞれ0~120km/hに引き上げた。 速度計などの誤差があるため、実際に設定できる速度はアイサイトVer.3の114㎞/hから、135㎞/hに変更

 マイナーチェンジしたインプレッサ&XVは大きな武器を手に入れたと言える。全車標準装備となったアイサイトツーリングアシストはソフトウェアの変更により、ハードウェアこそVer.3と共通ながら、予防安全性能をそのままに、運転支援機能が大幅に増強された。

 その最大の効果は、渋滞時の先行車追従時に発揮される。これまで、アクティブレーンキープの作動領域は55km/h以下では作動を停止していたが、新たに0~135km/hで使用できるようになったのだ。

 また、作動条件として車線両側2本が完全に識別できねばならなかったものが、片側車線(0~135km/h)および先行車追従(0~60km/h)でもレーントレースが可能。

 これにより、渋滞時のペダル操作と車線トレースから、ドライバーはほぼ開放されることになったのが嬉しい。

 片側1車線のバイパスでは、左側車線が摩耗していて見えないことが多くあるが、こういったシーンでも、ツーリングアシストであれば、継続的にレーントレースが可能になったのだ。

 また、一部高速道路での制限速度引き上げ施行に伴って、運転支援機能の作動上限速度も引き上げられている。

 先行車追従クルーズコントロールは0~135km/h(実測120km/h)でセット可能で、145km/h以上で自動解除となり、またレーントレースも同様に0~135km/h(実測120km/h)でセット可能で、145km/h以上で自動解除となる。

 XVに関しては今回のマイナーチェンジで、2LのNAモデルが廃止。最高峰グレードのAdvanceはそのままに、18インチ仕様の2.0e-S EyeSight、17インチ仕様の2.0e-L EyeSightを加えた、e-BOXERの3グレード構成となった。

  またX-MODEの内容が改良されて現行フォレスターと同じ「SNOW・DIRT」と「DEEP SNOW・MUD」の2モードが利用できるようになった。 ただし、インプレッサで行われたデザイン変更はXVではデザイン行われず、フロントビューモニターの搭載も見送られた。

乗り心地の向上も大きなポイント

スバルは毎年行う年次改良によって年を追うごとによくなっていくが、今回のマイナーチェンジについても大幅に進化していた
スバルは毎年行う年次改良によって年を追うごとによくなっていくが、今回のマイナーチェンジについても大幅に進化していた

 今回のマイナーチェンジで見逃せないポイントは乗り心地の向上だ。フロントサスペンションの仕様を変更し、フロントスプリングの形状と減衰力特性を変更した。

 細かく見ていくと、フロントに若干残る突っ張り感を和らげるため、スプリング形状と減衰力特性を変更。ブレーキング時にギャップに乗った瞬間に感じるフロントの硬さを和らげつつ、コントロール性とスタビリティを向上させ、 ダンパーおよびEPSの特性を最適化するとともに、クロスメンバーとリアサブフレームの溶接を見直して強度向上を図っている。

 昔からスバルのエンジニアの仕事は、フルモデルチェンジで終わりではないと言われてきた。エンジニア自らが、継続的にテストドライブを繰り返すことで、弱点を徹底的に炙り出し、年次改良やマイナーチェンジで次々に対策を打って、どんどん熟成を図っていく。それがスバルの“らしさ”なのだ。

 今回のビッグマイナーチェンジは、こうしたスバル本来の“らしさ”を感じさせるものだった。だからこそ、販売が伸長したのだ。

 さらに今回の足回りの改良にはSTIも参画しているというが、スバル&STIが一体化したワンチームとしてのクルマ作りによってブランドがさらに強くなっていくだろう。次期レヴォーグも新車開発からワンチームで行われているというから期待できそうだ。

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