ではなぜ1リッターあたり30円以上高いのか?
高速道路にあるガソリンスタンドの価格が高い理由はいろいろ言われているが、最大の要因は、高速道路という閉鎖空間にあるため、競争原理が働かないからというもの。
当然、競争原理によって隣同士のSAのガソリンスタンドの価格はほぼ同じだが、少し距離が離れると大きく変わってきたり、上り下りでも変わってくる。
高速道路SAの燃料価格は2008年まで上限制度があり、前月の全国平均価格(石油情報センター調査)をもとに翌月に適用していた。しかし、2006年、原油価格暴騰によるガソリン大幅値上げの際、街中にある一般店舗よりも高速道路SAのスタンドのほうが安くなってしまい、高速道路のSAのスタンドに殺到したことがあった。
これをきっかけにして上限価格が廃止され、NEXCOによる価格統制はなくなって、SAのスタンドそれぞれが自主的に価格を決め、それが現在まで続いている。
NEXCO側は、「高速道路の燃料価格はテナントである各スタンドが決定しており、弊社は関与していない。価格が高い理由もわからない」と回答している。NEXCOを監督する国交省も、SAスタンドの撤退によって生じた空白地の解消には関心を持っているが、価格には一切かかわっていない、とのことだ。
競争原理が働かないのはわかった。それ以外に高い理由はなんだろうか? ガソリンスタンドを経営している会社はNEXCOにテナント料を支払って営業しているから高い、24時間営業が多いからコストがかかる、有人スタンドが多いためコストがかかる、燃料販売以外にメンテナンス関係の収益源がない、SAのスタンドは石油元売りからの販売報奨金が出ない、といった理由が挙げられる。
高速道路のSA/PAにある全国238カ所のスタンドうち、24時間営業は238カ所のうち、187ヵ所。セルフ式は47カ所で全体の約2割。一般のスタンドではセルフ率は3割程度なので、確かに有人率は高い。この2つは高くなっても仕方ないが、それでも一般店舗に比べて20~30円も高いというのは企業努力が足りないのでは……。
また、高い収益源となるエンジンオイル交換や点検整備などメンテナンスを行わないスタンドがほとんどなのは、高速道路を急ぐ人が多く、依頼件数自体も少ないからと、省略したのには理解できる。
しかし、EXPASAのような大規模の商業施設があるSAにあるガソリンスタンドの場合、商業施設を利用している間、小1時間もあればメンテナンスを受けられるので、その時間を利用してJAF出動回数の多いタイヤの点検やバッテリー上がりなどのケアや洗車サービスを行えば収益率が上がるのではないだろうか。高速道路は長距離ドライブで酷使されたクルマが多く走っているので有効かもしれない。
では高速道路のガソリン価格を安くする解決策はあるのだろうか? まず2008年まであった上限価格を復活させる案があるが、これをやると経営状態を悪化させ、ガソリンスタンドが激減する可能性が高いので、ユーザーにとってはマイナスとなる可能性が高い。
高速道路民営化によって最も変わったのはSAにおけるレストランや売店などの商業施設が活性化し、大幅に充実、以前と以後とではけた違いに進化し魅力的になったことだろう。
そのいっぽうでガソリンスタンドはほとんど変わっていないので、SAとガソリンスタンドを一体化させた前述したサービスをNEXCO各社が先導し、元売り各社およびスタンドと提携して経営すれば、効率が上がり、ガソリン価格が下がっていくのではないだろうか。
やっとガソリン暫定税率がなくなり、安くなったと思ったら、依然として高いままの高速道路のガソリン価格、なんとかならないものか。
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