GRヤリス以上に過激!! 「火の玉」と呼ばれた軽&コンパクトカー5選

海外ラリーでも活躍 スバル ヴィヴィオ

 660cc時代になってからの痛快な軽ホットハッチはスバル「ヴィヴィオ」だ。レックスの後継として1992年春に登場したが、そのリーダーは658ccのE07A型 直列4気筒DOHCにスーパーチャージャーとインタークーラー、電子制御燃料噴射装置などを組み合わせた「RX-R」と「GX」である。

ヴィヴィオRX-R。1993年のサファリラリーではクラス優勝もはたした実力車だった
ヴィヴィオRX-R。1993年のサファリラリーではクラス優勝もはたした実力車だった

 1993年にはモータースポーツベース車両の「RX-RA」を送り込んだ。軽自動車としては異例のプレミアムガソリン仕様となっており、64ps/9.0kgmの高性能を誇る。1万rpmまでシュイーンと軽やかに回り、鋭いレスポンスも魅力だった。

 FF車とフルタイム4WDを設定し、サスペンションは4輪ともぜいたくなストラットの4輪独立懸架だ。

 FF車はシャープなハンドリングと冴えたフットワークを身につけている。4WDモデルは接地フィールが絶妙だった。サーキットを走っても剛性は驚くほど高く、コントローラブルだ。海外のラリーでも上級クラスに伍して痛快な走りを見せている。

■ボーイズレーサーの先駆け ホンダ シティターボ

 ミラージュII以降、コンパクトカーにターボを組み合わせたボーイズレーサーが続々と登場した。その先陣を切って登場したのがホンダ「シティ」である。

シティターボ。全長×全幅=3380×1570mmのボディに100ps/15.0kgmを発生する1.2Lの直4 SOHCターボを搭載。当時の若者に大人気だった
シティターボ。全長×全幅=3380×1570mmのボディに100ps/15.0kgmを発生する1.2Lの直4 SOHCターボを搭載。当時の若者に大人気だった

 ターボ搭載車の投入は1982年秋だ。このクラスのターボ車はキャブレター仕様が多かった。だが、シティターボはわずか1231ccの直列4気筒SOHC・CVCCエンジンに、上級クラスと同じ電子制御燃料噴射装置のPGM-FIを採用している。

 ターボユニットもIHI製をおごった。動力性能はクラス最強の100ps/15.0kgmだ。車重は700kg以下だから加速は強烈である。しかも背の高いトールボーイデザインで、タイヤも12インチだったから速いコーナリングでは肝を冷やした。

 シティターボは、1983年11月に「シティターボII」に進化する。エクステリアはブリスターフェンダー付きの精悍なルックスとなり、ドアミラー仕様とした。タイヤも185/60R13サイズに引き上げられている。

 また、エンジンもインタークーラーの追加や過給圧アップによって110ps/16.3kgmにパワーアップした。第2世代のシティターボはシビれる加速と痛快なパワーフィールに磨きがかけるとともに、コントロール性も大きく向上していた。

■燃費もよくて走りも抜群 ダイハツ シャレード

 同じクラスに、ダイハツも最新鋭のリッターターボを送り込んだ。「シャレード」は1983年1月にモデルチェンジして2代目になった。

 エンジンは超個性的で、ガソリンエンジンに加え、世界最小のディーゼルエンジンを設定する。どちらも直列3気筒SOHCで、排気量は993ccだ。その両方にターボを追加している。ボーイズレーサーとして好評を博したのは8月に加わったガソリンターボだ。キャブ仕様のターボだが、80ps/12.0kgmを絞り出した。

シャレード デトマソターボ。80ps/12.0kgmの出力を発生する直3の1Lターボを搭載。ホイールはカンパニョーロのマグネシウム製を装着するなどオシャレだった
シャレード デトマソターボ。80ps/12.0kgmの出力を発生する直3の1Lターボを搭載。ホイールはカンパニョーロのマグネシウム製を装着するなどオシャレだった

 クイックなラック&ピニオン式ステアリングを採用し、車重も600kg台と軽かったから俊敏な走りを披露している。中古車でゼロヨン加速を行ったことがあったが、16秒台のタイムをコンスタントに叩き出し、燃費もよかった。キビキビとした走りが自慢だから、キャッチフレーズは「猫科のターボ」だ。

 1984年には、粋なドレスアップパーツとイタリア製の名門パーツを採用した「デトマソターボ」を投入。この年にはラリー参戦のために排気量を926ccに下げた「シェレード926ターボ」も送り出している。クロスレシオの5速MTは操って楽しかった。

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